【トライアンフ スピード400 試乗】軽量、軽快!老若男女にオススメできる、都会派400cc…佐川健太郎

トライアンフ スビード400
トライアンフ スビード400全 19 枚

トライアンフのモダンクラシックラインに新たに加わった。『スビード400』は普通二輪免許で乗れるのが一番のトピックだろう。エンジンや車体は完全新設計で、あらゆる年齢や経験のライダーが自信を持って楽しく操れることを目指したという。それでいて、クラストップレベルの性能や最新テクノロジーを盛り込み、トライアンフの名に恥じない品質で仕上げてきた。

トライアンフ スピード400

今回、同時にデビューした『スクランブラー400X』とともに近年のトライアンフでは快挙と言っていい。バイク乗りたてのビギナーや大型バイクは敷居が高いと思っていた女性やリターン層にも自信を持っておすすめできるモデルである。

◆新エンジンは低速はトルクフル、上ではレーシーな吹き上がりに

トライアンフ スビード400トライアンフ スビード400

エンジンは新「400シリーズ」のために新たに開発された、排気量398ccの水冷単気筒DOHC4バルブユニットで低中速から粘りのあるトルクと弾けるサウンドが特徴だ。スペックを見るとかなりのショートストローク設定で、最高出力40psと国内の同クラスと比べても2倍近いピークパワーを叩き出していることから、最初はかなり高回転型エンジンかと思っていた。

だが、実際に乗ってみると意外なほど極低速からトルクフル。試しに信号待ちからアイドリングだけ発進してみたが、エンストする気配もなくスルスルと動き出すほど。回転上昇もスムーズで、レーシーな甲高い音とともにピークを打つ8000rpmまであっという間に到達する。ただしメーターのインジケーターは7000rpm辺りで点滅し始めるので、その前で余裕を持ってギアチェンジしていくと気持ちよく流せるはずだ。慣らしもそこそこの卸したての車両だったが、6速ミッションもカチッと入るし各部の作動が滑らか。精度の高さが感じられた。

◆セーフティかつ小気味よい走りを実現する設計

トライアンフ スビード400トライアンフ スビード400

足回りもパワーに負けないしっかりとした作り込みで、前後サスペンションは倒立ビッグピストンフォークにプリロード調整付きのモノショックに加え、ブレーキも前後ABSにフロント4ポッドラジアルキャリパーを装備し、がっつり握っても安心して止まれる仕様。

また、うっかり減速でやりがちなシフトミスをしても、アシストスリッパークラッチが助けてくれるので心強い。ちなみにサスペンションのストローク量はフロント140mm、リア130mmと標準的だが、全体的にしなやかな動きで適度なコシもあるなど、けっこうスポーティにも乗れてかつ快適性な乗り心地も考慮されている。というように、幅広いストリートライディング向きの設定になっているところがトライアンフらしい。

◆軽量コンパクトな「都会に溶け込むトライアンフ」

トライアンフ スビード400トライアンフ スビード400

タイヤも前後17インチに太過ぎないサイズ(前110/後150)で、車重171kgと250cc並みの軽量な車体とショートホイールベースとを考え合わせれば、フットワークの軽快さは推して知るべし。都会のコンクリートジャングルをまるで泳ぐようにスイスイと駆け抜けていく。もうひとつ、スロットルバイワイヤーや切り替え式トラクションコントロールなど電子制御に関しても上級モデル並みに充実しているところも注目点だろう。

そして特筆したいのが足着きの良さ。シート高790mmはスポーツネイキッドとしてはかなり低いほうかと。単気筒ならではのスリムな車体とコンパクトなタンク周りと相まって、日常での乗り降りや取り回しにストレスを感じないのもポイントだ。ボンネビル系にルーツを持つトライアンフの伝統的なスタイルと乗り味を残しつつ、都会に溶け込む現代的なデザインと走りの性能が与えられたスピード400は素直にカッコよく良いバイクだと思う。まずは乗ってみてほしい。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
ハンドリング:★★★★★
扱いやすさ:★★★★
快適性:★★★★
オススメ度:★★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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