ジープの小型SUV『レネゲード』は全車電動化、内装も一新…欧州2024年型

ジープ・レネゲード の2024年モデル(欧州仕様)
ジープ・レネゲード の2024年モデル(欧州仕様)全 10 枚

ジープは2月6日、コンパクトSUVの『レネゲード』(Jeep Renegade)の2024年モデルを欧州で発表した。欧州仕様は、全車が電動化されている。


◆10.1インチのセンターディスプレイと10.25インチのメータークラスター新採用

2024年モデルには、最新のインフォテインメントシステムを導入する。このインフォテインメントシステムは高速化されており、従来の5倍の処理能力を持つ。これは、瞬時のタッチフィードバック、より速いルート計算、迅速な音声応答などにつながり、ドライバーはスピーディに情報を得ることができるという。

インフォテインメントシステムは、フルHDの大型ディスプレイとなり、より大きく、より没入感のある体験を可能にする。10.1インチのセンターディスプレイと、10.25インチのメータークラスターによって、ディスプレイ面積が40%増加した。さらに、1024×768ピクセル、または1920×1200ピクセルのフルHDの高解像度が、シャープで鮮やかなビジュアルを届けるという。

このインフォテインメントシステムは、コネクティビティに優れる。常時接続されているため、ドライバーは周囲のデジタル世界とつながることができる。4G機能により、顧客は豊富なオンラインリソースにアクセスでき、システムは無線アップデートに対応しているため、車両は常に最新の機能と改良が施された状態に保たれる。

◆TomTomのナビゲーション地図を定期的に更新

2024年モデルには、新しいデジタルカメラ、USB のA+Cタイプ接続、ワイヤレスのグーグル「Android Auto」、Apple 「CarPlay」を採用する。安全装備には、前方衝突警告、TBM、コネクテッドサービスなどがある。

この新しいインフォテインメントシステムのおかげで、コネクテッドサービスの利用がシンプルかつスムーズになる。「Jeep app」が車両に接続されると、アプリの情報とインフォテインメントシステムが通信し、同期する。ドアを開閉したり、暗くなってライトを点灯したりするのに、車両のキーを持つ必要はない。スマートフォンを手元に置いて、そのアプリケーションのリモート機能を使うだけで済む。

TomTomのナビゲーション地図の定期的な更新も行われる。音声コマンドは、車載ナビゲーションのリズムで移動をサポートし、ルートを見つけたり、移動中の天候を予測したり、最寄りの駐車場や利用可能な充電ステーションの発見に役立つ。2024年モデルでは、アマゾン(Amazon)の音声アシスト「アレクサ(Alexa)」も利用できる。

ジープ・レネゲード の2024年モデル(欧州仕様)ジープ・レネゲード の2024年モデル(欧州仕様)

◆ハイブリッドは1.5リットル直4ターボエンジンにモーターの組み合わせ

2024年モデルのパワートレインには、「eハイブリッド」を用意した。エンジンは、1.5リットル直列4気筒ガソリンターボだ。この「Global Small Engine」ファミリーの新エンジンは、ミラーサイクルにより熱効率を向上させた。12.5対1の高い圧縮比、コンパクトな燃焼室、デュアル可変バルブタイミング、高タンブル吸気ダクトを備えた新しいシリンダーヘッドを採用。最大350バールの高圧で燃料を噴射する直噴システムも導入した。最大出力は130hp、最大トルクは24.5kgmを引き出す。トランスミッションは、新開発の7速デュアルクラッチを組み合わせている。

eハイブリッドには、最大出力20hp、最大トルク13.7kgmの電気モーターを採用する。このモーターにより、始動時や低速時、クルージング時、駐車操作時に、エンジンを停止させて、EV走行することができる。これにより、従来のガソリンエンジン搭載車と比較して、燃費とCO2排出量を最大15%削減するという。

エンジンには、48ボルトで作動するベルトスタータージェネレーターも搭載する。ブレーキシステムには、運動エネルギーの回収を最大化し、効率を向上させる回生ブレーキを使用した「オートチャージ」機能付きのインテリジェントブレーキシステムが導入されている。

◆PHEVの「4xe」もラインナップ

2024年モデルには、プラグインハイブリッド(PHEV)の「4xe」も設定する。PHEVシステムは、1.3リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン(最大出力180hp、最大トルク27.5kgm)にモーター(最大出力60hp、最大トルク25.5kgm)を組み合わせて、システム全体で240hpのパワーを引き出す。

エンジンが前輪、モーターが後輪駆動する「eAWD」システムを搭載する。トランスミッションは6速ATを組み合わせた。0~100km/h加速は7.5秒、最高速は200km/hの性能を備えている。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は11.4kWhだ。EVモードでは、最大でおよそ50kmをゼロエミッション走行できる。EVモードの最高速は130km/hとした。CO2排出量は50g/km以下と、高い環境性能を備えている。ドライブモードは、「ハイブリッド」、「フルエレクトリック」、「Eセーブ」 の3種類が切り替えられる、としている。

《森脇稔》

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