[音響機材・チョイスの勘どころ]アンプ内蔵DSPの搭載が向いているのはどんなクルマ?

「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(PLUG&PLAY・PLUG&PLAY 1080)。
「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(PLUG&PLAY・PLUG&PLAY 1080)。全 1 枚

カーオーディオシステムの性能を上げていくことに興味を抱いているドライバーに向けて、その思いを実行に移そうとするときに役に立つ情報をマルチに発信している当コーナー。今回は、「パワーアンプ内蔵DSP」の搭載が向くのはどんなクルマなのかを説明していく。

結論から入ろう。「パワーアンプ内蔵DSP」は「高度なコントロール機能をシステムに付与したいとき」に力を発揮するユニットだ。しかも、「本格システムを手軽に構築したいと思ったとき」にも頼りになる。

というのも、高度なチューニング機能を使いこなそうとするときには「マルチアンプシステム」の構築がマストとなるのだが、その際には「外部パワーアンプ」も必要となる。でも「パワーアンプ内蔵DSP」ならそれも一体化しているので、「マルチアンプシステム」をイージーに完成させられる。

または、以下のような2つのケースでも特に向く。1つは「メインユニットを交換しにくい場合」で、もう1つは「純正システムにDSPが組み込まれている場合」だ。

それぞれがどういうことなのかを説明していこう。まずは前者について。もうかなり前からDINサイズではない純正メインユニットが採用される車種が増えているが、そのような車種では純正メインユニットを取り外しにくい。交換が前提とされていないからだ。

さらには、もしも外せたとしてもそのスペースに市販メインユニットがすっきりと収まらない。そこをなんとかして取り付けようとするのなら、ある程度の大きな改造が必要となる。それでは「メインユニット交換」は不向きだ。結果、コントロール機能の高いメインユニットを導入できない。そんなときに「パワーアンプ内蔵DSP」が役に立つ。これを導入すれば、メインユニットを交換せずとも高いコントロール機能をシステムに付与できる。

そして、「純正システムにDSPが組み込まれている場合」にはその設定を後から変更できないようになっているケースがほとんどで、そうであるとスピーカー交換がしにくくなる。なぜならば、組み込まれているDSPの設定が交換するスピーカーにそぐわない場合がほとんどだからだ。

特に、ツイーターとミッドウーファーに対して再生範囲の役割分担を決定する機能である「クロスオーバー」が変更できないのが痛い。「クロスオーバー」の設定は、スピーカーごとでベストな設定値が変化する。さらには取り付け条件によっても見直しが必要となる。

しかし「パワーアンプ内蔵DSP」を導入すれば、新規にサウンドチューニングを実行できるようになるので、スピーカー交換を行う際に交換するスピーカーの性能を十分に引き出せるように設定できる。

ただし、そのようなケースで「パワーアンプ内蔵DSP」を導入する際には注意すべきポイントがいくつか発生する。次回はそのことについて解説していく。次回の当記事も、お読み逃しのなきように。

《太田祥三》

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