カワサキが水素エンジン版Ninjaのプロトタイプ披露! 水素の可能性を追求…水素・燃料電池展 2024

「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」の川崎重工ブースに展示された、カワサキの水素エンジンモーターサイクル(プロトタイプ)
「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」の川崎重工ブースに展示された、カワサキの水素エンジンモーターサイクル(プロトタイプ)全 26 枚

川崎重工業は、2月28日に開幕したスマートエネルギーウィーク「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」にて、水素エンジンモーターサイクルのプロトタイプを一般向けに初公開した。2023年12月に行われた同社の「グループビジョン2023」進捗報告会で世界初公開されたもので、カワサキ『Ninja H2 SX』をベースに水素エンジンを搭載している。

「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」の川崎重工ブースに展示された、カワサキの水素エンジンモーターサイクル(プロトタイプ)「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」の川崎重工ブースに展示された、カワサキの水素エンジンモーターサイクル(プロトタイプ)

川崎重工業のグループ会社であるカワサキモータースは、カーボンニュートラル社会の実現に向け、電動化のみならず水素事業にも注力している。2023年5月には、技術研究組合水素小型モビリティ・エンジン研究組合、通称「HySE(ハイス)」をホンダ、スズキ、ヤマハ発動機、カワサキモータースの4社合同で設立。2024年1月には共同研究中の水素エンジンを搭載した4輪バギー車『HySE-X1』でダカールラリーに参戦し、完走した。日本国内のみならず世界中から人を集めて基礎研究を行い水素エンジンの可能性を追求して行く方針を示している。

そのような水素モビリティ開発の一貫で生み出されたのが、Ninja H2 SXをベースとした水素エンジン二輪車だ。実際に走行可能な試験車両だという。水冷4ストローク並列4気筒エンジンにスーパーチャージャーを搭載するなど基本スペックはH2 SX同様だが、大きく張り出した水素タンクやH字型のヘッドライト、全体的に近未来を感じさせるデザインも次世代のモビリティであることを強く印象付ける。

「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」の川崎重工ブースに展示された、カワサキの水素エンジンモーターサイクル(プロトタイプ)「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」の川崎重工ブースに展示された、カワサキの水素エンジンモーターサイクル(プロトタイプ)

川崎重工は、水素を「つくる 」「 はこぶ 」「ためる 」「つかう」といった水素サプライチェーン構築の取り組みに注力しており、新たなインフラ技術の開発・製品化を進めている。多くの人に街中で安価に水素を提供できる社会の実現は、2030年が目標だ。ブースでは液化水素運搬船「すいそふろんてぃあ」における実証試験の進捗や直接空気回収(DAC)の技術などを紹介しており、現在の活動や今後のビジョンについて知ることができる。

川崎重工ブース(H2 & FC EXPO 水素燃料電池展)川崎重工ブース(H2 & FC EXPO 水素燃料電池展)

《宮崎巧郎》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る