ホンダの水素戦略やFCユニットの改良点を解説、ブースには今夏発売の『CR-V e:FCEV』…水素・燃料電池展 2024

ホンダ CR-V e:FCEV(H2 & FC EXPO 水素燃料電池展)
ホンダ CR-V e:FCEV(H2 & FC EXPO 水素燃料電池展)全 35 枚

スマートエネルギーウィーク「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」にて2月28日、ホンダ技術研究所 先進パワーユニット・エネルギー研究所 チーフエンジニア 斗ヶ沢秀一氏が、同社の水素戦略と同日発表となった新型『CR-V e:FCEV』の燃料電池ユニットの詳細を解説するセミナーを行った。

◆ホンダカーボンニュートラル政策の3つの柱

水素活用や燃料電池車については、インフラ等の課題が多くEVより市場性が難しいとされている。だが、斗ヶ沢氏は「COP28が掲げる化石燃料脱却、CO2ネットゼロシナリオを達成しなければ温暖化を止めることができない。地球の平均気温の上昇を+1.5度に抑えるには2050年にネットゼロを達成する必要がある」と、CO2排出が多い、エネルギー、運輸、産業部分での変革や取り組みが重要であるとする。

長期的スパンで見れば、再エネ活用と水素活用は不可欠として各国が関連の政策投資を行っているところだ。2023年には日本政府も水素基本戦略を見直し、水素導入量を1200万トン(2040年)、水素電解装置(水素発電)を15GW(2030年)を目指すとしている。

「環境と安全に関する企業目標において、2050年までにすべての活動のカーボンニュートラル化を目指すとしている。目標達成には、カーボンニュートラル、クリーンエネルギー100%、リソースサーキュレーションを3つの柱として掲げている。具体的な施策として車両の電動化、交換式バッテリー ホンダモバイルパワーパック、水素燃料電池について製品、ソリューションを市場投入していく」(斗ヶ沢氏、以下同)

そのための具体策として、「4輪については、2030年には年間200万台のEV・FCEVを販売する。2輪については30モデル400万台販売を目指す。ホンダモバイルパワーパックはアジアで交換ステーションを開設するなど、取り組みを広げている。水素燃料電池は、自社車両の製造・販売だけでなく、つくる・ためる・はこぶ・つかうのエコシステムの確立を進めている」という。

◆燃料電池の外販・エネルギーソリューションビジネスを広げる

戦略は燃料電池車だけでない。燃料電池を使った発電、バッテリーと組み合わせた定置型電源などエネルギー分野への応用も見据えている。水素燃料電池は、小型の乗用車よりも大型車両やエネルギーソリューションとしての活用のほうが効果的であり実用性も高い。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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