クラッチ操作なしで“自分で”変速、ホンダ「Eクラッチ」が画期的な理由…東京モーターサイクルショー2024

「Eクラッチ」を搭載するホンダ CB650R(東京モーターサイクルショー2024)
「Eクラッチ」を搭載するホンダ CB650R(東京モーターサイクルショー2024)全 21 枚

マニュアルトランスミッション(MT)でありながらクラッチ操作を必要とせずに変速できるホンダの「Eクラッチ(Honda E-Clutch)」。このEクラッチを搭載した『CB650R』と『CBR650R』が、「東京モーターサイクルショー2024」で展示された。

Eクラッチはホンダが開発した二輪初の技術で、クラッチレバー操作なしシフトペダルでの変速が可能となり、「操る楽しさ」を求める幅広いライダーにワンランク上の走りを提供する。ホンダは大型バイク向けにデュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)を提供しているが、DCTが自動変速システムなのに対し、Eクラッチはあくまでクラッチ操作のみをシステム側が担うものであることがポイントだ。

「Eクラッチ」を搭載するホンダ CB650R(東京モーターサイクルショー2024)「Eクラッチ」を搭載するホンダ CB650R(東京モーターサイクルショー2024)

バイクならではの「操る楽しさ」をそのままに、スムーズな発進や、気持ち良いスポーツ走行を可能とする。また、発進・停止時のエンストや立ちごけ、渋滞路での疲労、変速時の車体挙動乱れによるスリップ、ツーリングなど長距離の移動などでの疲労軽減効果や安心感向上にも寄与する。

通常のMTと同じようにライダーがクラッチを操作して変速をすることができるのもEクラッチのポイント。クラッチレバーシャフトを3分割式とすることでハンドル側クラッチレバーによる手動操作とモーターによるクラッチ制御が独立して作動できる構成を実現した。

「Eクラッチ」のカットモデル(東京モーターサイクルショー2024)「Eクラッチ」のカットモデル(東京モーターサイクルショー2024)

従来のMTエンジンの構造を大きく変えることなく、最小限の部品変更、追加によるシステム搭載を実現。フットスペースへの影響も最小限としている。展示車のCB650RとCBR650Rでは、車体右側に張り出したEクラッチのケースが確認できる。また、会場ではEクラッチのカットモデルも展示され、来場者の関心を集めていた。

ホンダは「シンプルでコンパクトなシステムは二輪車への採用において汎用性が高く、今後、幅広く、様々なモデルへの搭載が期待される」としており、ラインアップの拡大が待たれる。

《レスポンス編集部》

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