“ゾーン”で制御、SDVが変わる? マレリとインフィニオンがECUを共同開発…北京モーターショー2024

マレリ(北京モーターショー2024)
マレリ(北京モーターショー2024)全 2 枚

自動車業界におけるモビリティ技術のリーディングサプライヤーであるマレリは、インフィニオンと共同で開発した最新の「ゾーンコントロールユニット」(=Zones)を、北京モーターショー2024(オートチャイナショー2024)で展示した。

マレリZonesは、車両の特定の“ゾーン”に配置され、照明、ボディ、オーディオ、電力分配、推進、熱管理、シャシ制御、車両診断など、多岐にわたる機能を管理する電子制御ユニット(ECU)だ。マレリZonesは、ソフトウェア定義車両(SDV)の概念を革新する、マレリのハードウェア・ソリューションの主要要素だという。

マレリZonesをサービス指向のソフトウェアおよびクラウドの仮想化と組み合わせることで、「車両のカスタマイズとパーソナライゼーションの新時代を実現する」とマレリは自負する。ハードウェアとソフトウェアを分離することにより、マレリZonesは、どの自動車メーカーのアーキテクチャとも互換性を持ちながら、柔軟性とスケーラビリティを提供し、さらにハードウェアの複雑さとコストを削減できる。

ZoneにインフィニオンのAURIX TC4xマイクロコントローラを採用したことで、OEMメーカーに大きな利点をもたらすことになる。インフィニオンAURIXマイクロコントローラ内のデータルーティングエンジン(DRE)は、CANとイーサネットを接続する際の極めて低いレイテンシー(遅延)を実現し、多数の電子計算ユニットを単一のハードウェアに統合できるようにする。性能を損なうことなく、集中型アーキテクチャの堅牢な基盤が実現できるわけだ。

さらに、インフィニオンのマイクロコントローラはハードウェアの仮想化をサポートしている。このことで、次世代ゾーン・アーキテクチャの重要な要素である、同じZone内での複数の仮想マシンおよび異なるドメインと安全アプリケーションの並行実行が可能になる。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  5. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る