<新連載>[低予算サウンドアップ術]ツイーターを加えるだけで、音がガラリと別モノに!?

「チューンナップツイーター」の一例(カロッツェリア・TS-T440AS)。
「チューンナップツイーター」の一例(カロッツェリア・TS-T440AS)。全 3 枚

愛車のサウンドシステムの“音質”を上げたいと思いながらも、「コストがかかる…」と二の足を踏んではいないだろうか。実は、低予算でできることもある。当特集ではそのやり方を1つ1つ紹介している。今回は、「チューンナップツイーター」を導入するという作戦を紹介する。

◆「チューンナップツイーター」の追加なら、コストの抑制が可能!

ところで、カーオーデイオシステムのバージョンアップとして最初に思い付くのは「スピーカー交換」だが、実はそれと似ていながらよりコストがかからないやり方がある。それがこの「チューンナップツイーター」の追加だ。

「ツイーター」とは高音を再生するための専用スピーカーだが、この市販モデルを現状のシステムにアドオンするだけで、聴こえ方がガラリと変わる。

最初に、この作戦のメリットを解説していこう。メリットは主には3つある。まず1つ目は、「製品価格が安いこと」だ。もちろんすべてが廉価なわけではないが、1万円を切るリーズナブルなモデルもある。そしてそうであっても一定の効果を発揮する。

メリットの2つ目は「取り付け費用が比較的に少なくて済むこと」だ。「スピーカー交換」では「ツイーター」と「ドアスピーカー」の両方を換えることとなるわけだが、「チューンナップツイーター」の追加ではこれを装着するだけで良い。しかも、ダッシュボードの上にポンと置くようにすれば取り付け作業を完了できる。パネル類を改造する必要はない。

「チューンナップツイーター」の一例(ケンウッド・KFC-ST1004)。「チューンナップツイーター」の一例(ケンウッド・KFC-ST1004)。

◆ドア内部に手を入れることが推奨されていない車種で、特に向く!

そしてメリットの3つ目は、「ドア内部を触らなくても良いこと」だ。最近のクルマの中にはエアバックのセンサーの関係等で、ドア内部に手を入れることが推奨されていないケースが増えつつある。実際は「スピーカー交換」が可能である場合が多いが、でもなんとなくドア内部は触りたくないという気持ちにもなりがちだ。「チューンナップツイーター」の追加ではそれをしなくて良いので、その点での安心感が高い。

続いては、効果のほどを説明していこう。なお、車両の状況により得られる効果が変わってくるので、ケースごとで説明していく。最初に、純正スピーカーが「フルレンジタイプ」の場合について解説しよう。「フルレンジタイプ」とは、ドアに取り付けたスピーカーだけで低音から高音までの全帯域を鳴らし切ろうとするものだ。なのでこのケースでは、純正の「ツイーター」が存在しない。

その場合に「チューンナップツイーター」を加えると、聴こえ方がガラリと変わる。なぜなら、ドアに取り付けたスピーカーの高音再生能力はそれほど高くはないからだ。高音再生は振動板の口径が小さいスピーカーで行った方が良いのだ。で、そこに「チューンナップツイーター」を加えると、高音再生力が著しくアップする。

「チューンナップツイーター」の一例(カロッツェリア・TS-T930)。「チューンナップツイーター」の一例(カロッツェリア・TS-T930)。

◆「チューンナップツイーター」の追加により、サウンドステージが目前で展開!

そして「フルレンジ」タイプの純正スピーカーだけしか付いていなかったところにこれを足すと、「サウンドステージが目前で展開する」ようになる。それまではすべての音が足元から聴こえてきていたわけだが、「チューンナップツイーター」を導入すると高音が目の前から聴こえてくるので、このような効果が得られることとなるのだ。

そうなるメカニズムは以下のとおりだ。高音は真っ直ぐに進もうとする性質が強く音の出どころが分かりやすい。対して低音は障害物を回り込もうとする性質が強く出どころが分かりづらい。なので高音が目の前から聴こえてくると、ドアスピーカーから聴こえてくる中低音も高音につられて目の前から聴こえているものと錯覚する。こうしてサウンドステージが目前にて展開されることとなるのだ。

一方、「ツイーター」が設定されている純正スピーカーも多くあるが、そうであっても「チューンナップツイーター」の追加は効果を示す。純正のツイーターと比べて高性能なので単純にサウンドクオリティがアップし、さらにはより多くの情報量を受け取れるようにもなるからだ。

特に「純正ツイーター」がダッシュボードの内部に埋め込まれている場合は、変わり方が大きい。その状態では「ツイーター」から放たれる音を直接聴けないからだ。しかし「チューンナップツイーター」を追加すると、それから放たれる高音がダイレクトに耳に届くようになる。このことも大きな違いを現出させる。

今回は以上だ。次回は、ドア内部のいやな“ビビリ音”を止められるお手軽な方法を紹介していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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