“マッチ”こと近藤真彦氏がスーパー耐久参戦、レースの楽しみを改めて実感…モリゾウ選手の速さには「驚いた」

ROOKIE Racingのドライバーとしてスーパー耐久富士24時間に参戦する近藤真彦氏
ROOKIE Racingのドライバーとしてスーパー耐久富士24時間に参戦する近藤真彦氏全 6 枚

「ENEOS スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE 第2戦 NAPAC富士SUPER TEC 24時間レース」(スーパー耐久)開催中の富士スピードウェイにて5月25日、KONDO Racingの監督で歌手の近藤真彦氏が会見を行った。

今回近藤氏は、モリゾウこと豊田章男氏が代表を務めるROOKIE Racing「GR Corolla H2 concept」(水素カローラ)のドライバーとして参戦。実に16年ぶりのレーシングドライバー復帰となる。

決勝を前にした今の気持ちを問われると「もうワクワクしかないというか。いい歳してなんでまたレースやってるのかな、もうやめればいいじゃんとか思ったんですけど、やっぱり一番の醍醐味はヘルメットかぶってハンドルを持ってサーキットを走ることなんだって改めて感じました」と回答。2008年以来チーム監督としてSUPER GTやスーパーフォーミュラに参戦したり、オーガナイズする側に回ったりといった活動に専念してきたが、久々にマシンを駆る楽しみを味わったようだ。

モリゾウ氏とモータースポーツ全体のこれからについて話をしているうちに決まったという参戦の話。「『去年(トヨタの)中嶋一貴が日産の車に乗ったから、今年はマッチがうちのチームで乗ってもおかしくないんじゃないか』って話になりまして、日産の方にも相談したら、いいイベントなのでぜひ盛り上げてきてくださいという、ありがたいお言葉をいただきました」という。日産のレーシングスーツで出たいという話も「当たり前だよマッチなんだから、日産なんだから」と快諾され、「両メーカーのこのレースに対する盛り上げたい気持ちがすごく伝わってきて、本当日産さん、章男さんに感謝しております」とのことだ。

水素カローラについては、パワーや音に期待していなかった、車重が重いのでバランス面でも心配だったというが、実際に乗ってみると「言われなかったらわからないくらい、ガソリンエンジンに匹敵するくらいの完成度。バランスも素晴らしい。もう皆さん相当ご苦労なさってここまでたどり着いたのかなと。で、今回のこの24時間でまた新たなデータを取って来年再来年に向けては、もっと素晴らしい水素エンジンの車ができるんじゃないかと期待しております」とその印象を語った。

参戦するにあたって、モリゾウ氏が世間にアピールしているカーボンニュートラル、水素の取り組みを「僕が一緒にやることによって少しでも多くの人に宣伝できれば」というのが一番の目的だったそうだ。カーボンニュートラルについては「僕は色々な物もあっていいと思ってるんですね。ハイブリッドもあれば電気自動車もあればガソリン自動車も。ガソリン自動車は、僕は絶対なくなってほしくないと思っている方なんで。これが嫌でこれが良いっていうのはなくて、色んなものが出てくるだろうし、色々研究してるんじゃないかなと思っています。僕自身は今スーパーフォーミュラで燃料について色々やってますけども*、僕らが生きてる間にどうのこうのっていう結果は絶対出ないので、種を蒔いて次世代につなげるっていうところが一番大事じゃないかな」と、日本レースプロモーション(JRP)会長の立場も踏まえて話した。
*スーパーフォーミュラにおいてカーボンニュートラル燃料の導入が検討されている

予選の結果は、モリゾウ選手 2:01.401、佐々木雅弘選手 1:59.070、石浦宏明選手 1:59.587、小倉康宏選手 2:01.823、近藤雅彦選手 2:02.919、ヤリ=マティ・ラトバラ選手 2:01.080とハイレベルな闘い。「ST-Qクラスということで、ライバルは(クラス内に)実は誰もいないんですよね。いるのはチーム内で、いかに速く走るか、とモリゾウさんにみんな煽られてですね、俺より速く走れるかっていうことでみんなモリゾウさんのタイムを目指して頑張ってます。僕、このROOKIEのチームに参加したのは今年初めてで、さすがにトヨタの会長ですから素晴らしく速いっていうことをずっと言い続けてる周りの人がいて。何か忖度してるんだと思ってたんですけども、ぶっちゃけ本当速いんですよ! 本当に驚きました。乗ることにすごく興味があって、勉強熱心で。このレース中にあのタイムに追いつくかどうか、ちょっとわからない、コンマ何秒かまだ負けてますんで(笑)。まあ何とか追いつくようにしたいと思います」と意気込みを語った。

スーパー耐久富士24時間の決勝レースは26日15時にフィニッシュを迎える。

《吉田 瑶子》

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