EVの車載充電器の安全性向上へ、旭化成エレクトロニクスと欧州SALが共同技術検証に成功

SALと旭化成エレクトロニクスが炭化ケイ素パワーデバイスを利用した高電圧アプリケーションでの電子ヒューズ技術の共同技術検証に成功
SALと旭化成エレクトロニクスが炭化ケイ素パワーデバイスを利用した高電圧アプリケーションでの電子ヒューズ技術の共同技術検証に成功全 1 枚

欧州の電子&ソフトウェアベースの研究センター「Silicon Austria Labs(SAL)」は5月27日、旭化成エレクトロニクス(AKM)と炭化ケイ素(SiC)を用いたパワーデバイスを利用した高電圧アプリケーションでの電子ヒューズ(eFuse)技術の共同技術検証に成功した、と発表した。

得られた検証結果より、このeFuse技術は、EVに搭載される充電器 (On Board Charger:OBC)などのシステムの安全性を大幅に向上させ、部品やメンテナンスコストを削減できる可能性があることが示された。

EVをはじめとした高電圧アプリケーションでは、高効率化を進めるため、これまでのシリコン(Si)材料のものから、SiCや窒化ガリウム(GaN)といった次世代の半導体材料を用いたパワーデバイスへの切り替えが進んでいる。これらの次世代パワーデバイスを使用するシステムでは、過電流が発生したときにデバイスを保護し、コストのかかるメンテナンスを回避するため、これまでよりも高速にシステムをシャットダウンさせる必要がある。これらの理由から、これまで過電流対策として使用されてきた機械式ヒューズよりも、高速応答性で優位なeFuseが求められている。

AKMは、SALと共同で技術検証を行い、機械式ヒューズを用いた従来の保護システムの課題を解決するeFuseシステムを開発した。AKMが2月に発表したコアレス電流センサー「CZ39シリーズ」はその応答時間が100nsと非常に短く、また高精度であることが特長で、本製品をeFuseに用いることで、過電流を即座に検出しシステムの高速なシャットダウンを実現する。

このeFuseソリューションは、OBCなどSiCやGaNベースのパワーデバイスを搭載した次世代の高電圧EVシステムで求められる過電流および短絡保護機能を提供するという。さらにeFuseを電流センシングにも活用することで、システムに流れる電流も効率的に調整することができるため、システム全体の部品点数を削減することが可能だ。

《森脇稔》

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