松山北斗が『GRカローラ』D1GP初投入で単走優勝!第3-4戦筑波のトーヨータイヤ勢の活躍に期待

D1GP 第1-2戦 奥伊吹
D1GP 第1-2戦 奥伊吹全 59 枚

D1GP第1戦と第2戦が、奥伊吹モーターパークの特設コースで5月11日、12日のダブルファイナルで開催された。2日目、ウェット路面で行われた第2戦の単走で、新車として制作した『GRカローラ(TOYO TIRES DRIFT GR COROLLA)』の投入をした「TEAM TOYO TIRES DRIFT 2」の松山北斗選手が見事初優勝を飾った。

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開幕戦となる奥伊吹はパーマネントコースではないため比較的車速は高くないが、コンクリートの壁が近く難易度が高い。通過指定ゾーンは、1コーナー奥のアウトクリップがゾーン1その先のインクリップがゾーン2、そこから振り返した先の2コーナーのアウトクリップに計3箇所に設けられた。

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第1戦は、ドライ路面の中行われた。1本目いい流れだったものの第2ゾーンを外した昨年の年間チャンピオンTEAM TOYO TIRES DRIFT 藤野秀之選手は、2本目で大きく点数を伸ばすことができず敗退。4ローターエンジン搭載のマツダサバンナ RX-3ワゴン』で久々ににD1GPに参戦してきたマッドマイク選手は、残年ながらシェイクダウンからマシンの熟成が間に合わず同じく単走で終了となった。

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昨シーズンまでの『GRスープラ』からGRカローラにスイッチした松山選手は、安定した大きな角度のコーナリングで6位に入り、追走進出を決めた。第1戦はトーヨー陣営にとって苦しい展開になるかと思えたが、トーヨータイヤがサポートするTEAM D-MAX RACING横井昌志選手が追走で安定感のある走りを見せ、見事に3位を勝ち取った。

第2戦のスタートは、朝から小雨が降ったり止んだりという不安定な天候。単走もドライで始まったがAグループ後半で雨脚が急激に強くなり、コンディション均一化のためAグループは最後に走り直すこととなった。

その後Bグループからはウエット宣言が出され、グループごとにDOSSのウエット係数が決定されて走行することになった。これによって、単走優勝の順位は全員の得点を横並びで決定するものの、追走進出は各グループの上位4名というイレギュラーな方式となった。

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BグループはまずTEAM D-MAX RACING田野結希選手が後半のコーナーで大きな角度を見せて94.45点を獲得、続いて松山選手は両コーナーの角度などで得点をかせぎ、94.79点をマークして暫定トップに立った。Cグループでは、SHIBATA RACING TEAMの日比野選手と同じくSHIBATA RACING TEAMの蕎麦切選手が94点台を獲得したが、依然として松山選手が上回る。Dグループは天候の悪化でやや難しいコンディションだったのか、94点台は現れなかった。

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そしてやり直しのAグループでは、TEAM D-MAX RACINGの横井選手がいい振りと角度を見せて94点台に入れてきたが、4番手にとどまり、今季GRカローラを投入したばかりの松山選手の単走優勝が決定した。

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追走トーナメントでは惜しくも初日リタイアのTEAM TOYO TIRES DRIFT 川畑真人選手もベスト16に進出。惜しくも勝ち上がることはできず、12位でのフィニッシュとなった。また、見事な走りを見せてを勝ち上がった田野選手が総合3位を獲得した。

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松山選手は「単走優勝できるほどとは思ってなかったですけど、乗りやすいので、予選通過して戦えるとは思ってました。金曜日にエンジンブローして、昨日はちょっと労りながら走って、 完全ではないんです。今日の朝も壊したら嫌なのでチェックランも走らなかったぐらいで…でもその後は順調で、運に任せる部分もありましたけど、きちんと結果が出てよかったかな」と語った。

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「クルマ的には乗りやすいのかなと思ってて、今日雨降ってはじめて走ったんですけど、雨が思った以上に乗りづらくて ウォームアップで普通にスピンしたときは正直焦りました。その後はちょっと気を付けながら走って、点数はなんとか出たのでよかったです」

「ドライだとちょっとあんまり機敏な動きっていうのはできなかったんですけど、雨になったら逆にそれがすごい機敏になって、それが点数にも繋がったのかな」とのこと。

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また、手応えはどうだったかという質問については、「けっこういい点が出るなとは思いました。 振り出しとかはやっぱりすごいピーキーなんですけど、旋回中はすごい安定してるクルマなので、なんか安心して乗れるというか。GRスープラだとピクピク動いちゃって、それをDOSSが拾って点数下がったりするし、そういうのがないんで、点数出るかなとは思ってました。」と応え、最後には、「とりあえずホッとしてますね。金曜日のどうしようっていう状態からすると、いい感じです。」と奥伊吹戦を振り返った。

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1,000馬力の心臓を持つGRカローラ、まだまだテスト段階ではあるのでセッティングが決まってくるとさらなるポテンシャルを発揮するはずだ。そして今週末6月29日、30日には第3-4戦となる筑波戦が開催。ハイスピードコースとなる筑波だけに、トーヨータイヤPROXES R888RD』のグリップは有利に働くはずだ。今後のTEAM TOYO TIRES DRIFTと松山選手の活躍から目が離せない。

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TEAM TOYO TIRES DRIFT 2 松山 北斗選手:Rd.1 6位、Rd.2 9位(単走1位)
TEAM TOYO TIRES DRIFT 川畑 真人選手:Rd.1 DNS、Rd.2 12位
TEAM TOYO TIRES DRIFT 藤野 秀之選手:Rd.1 18位、Rd.2 7位 
TOYO TIRES × RedBull TCP MAGIC マッド・マイク選手:Rd.1 31位、Rd.2 32位
Pop Race TOYO TIRES Malaysia テングー・ジャン選手:Rd.1 23位、Rd.2 21位
TEAM D-MAX RACING 横井 昌志選手:Rd.1 3位、Rd.2 6位
TEAM D-MAX RACING 田野 結希選手:Rd.1 17位、Rd.2 3位

《レスポンス編集部》

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