哀川翔と川畑真人のタッグ復活!FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESが5年ぶりにAXCRへ参戦

FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES
FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES全 108 枚

FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」がアジアクロスカントリーラリー2024AXCR2024)に5年ぶりのチャレンジを開始。6月26日にマシンの公式テストがプレス向けに公開された。哀川翔監督/川畑真人選手のコンビが5年前の雪辱を果たすべく本格始動した。

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公式テストの会場として設定されたのは千葉県のオートランド千葉。フラットダートのコースはAXCRを想定する上では若干フラットすぎる嫌いもあるものの、リニューアルしたマシンをテストするには不満のない環境となった。

FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESがAXCR2024に向けて用意したのは2012年型のトヨタランドクルーザープラド』。昨年XCRスプリントカップ北海道で、クラス優勝を果たした実績のあるマシンだ。そんなプラドを今回はさらにモディファイドして臨むこととなった。

まずは、メカニックに今回のマシンのリニューアルポイントの詳細を聞いてみた。

「もっとも大きな変更点はサスペンションとボディの軽量化です。足まわりはキング製ショックアブソーバーを用いてストローク量をアップし、アーム類はワンオフすることでトレール量を増やし、さらにトレッドも若干広げています。またHALスプリングの投入も含めて、しなやかに動く足まわりを目指しました」

「車高も北海道を走った時点よりも若干高めに設定しています。理由は激しいギャップが続く過酷なアジアクロスカントリーラリーで、安定して走行するためと、川畑選手の動く足を使ってクルマをコントロールするドライビングスタイルの方向性に合わせたセッティングとしました」

さらにボディの軽量化にも注目。ボンネット、リアドア、クォーターウインドウをFRP化して大幅な軽量化を果たした。走行環境のハードなラリーなので、少しでも軽量化した方がドライビングにもドライバーにも有利。これは2019年の参戦経験があったからこそ込められたモディファイだったようだ。

そんなマシンの足もとをサポートするのはトーヨータイヤ「OPEN COUNTRY M/T(オープンカントリーM/T)」サイズは265/70R17。市販モデルであるオープンカントリーM/Tが、AXCRのフィールドで通用することを証明することにもなりそうだ。タイヤ選択については、TOYO TIRE 商品企画本部 グローバルマーケティング部長、消費財商品企画部長 吉川誠さんにお話を伺った。

「ジャングルや海岸、さらには農地や渡河、泥濘路など、さまざまな路面環境が現れるのがアジアンクロスカントリーラリーの特徴の1つでもあります。さらに急なスコールなど変わりやすい天気も開催国であるタイではありがちです。そのような刻々と変わる路面環境をオールマイティにカバーするのがオープンカントリーM/Tの特徴です。様々な路面でのトラクション性能の高さはもちろん、排土性能なども含めて路面を選ばずオールマイティに活躍してくれるタイヤでこのラリーをサポートします」

そんなリニューアルしたマシンを駆るドライバーは川畑真人選手、さらに今回はコ・ドライバーにタイ出身のデイチャポン選手を抜擢。経験豊かなドライバーはもちろんだが、現地の事情を知り尽くしたコ・ドライバーがいることも長距離を走破するラリーでは実は大切なポイントになる。ここも勝利を貪欲に追求する徹底したチーム編成としたこともクラス優勝へのこだわりからだ。

マシンのお披露目が済むと、午後からはいよいよテスト走行が開始される。川畑選手が乗り込んでコースを流すところからはじまり、フィーリングを確かめるようにさまざまな走行条件を試して行く。気になるポイントがあるとすぐさまメカニックの元に戻り、再セッティングを施して走行を繰り返す。途中、セッティングのためにリアのスプリングまでを交換するシーンもあり、単なるプレス向けのデモンストレーションではなく本気のセッティング出しであることがうかがい知れる公式テストとなった。

最後に哀川 翔監督と川畑 真人選手が登壇してのカンファレンスを開催。AXCR2024への意気込みが語られた。まずは哀川翔監督からは強い思いが語られた。

「今回は1位を取りに行きます! そのために川畑選手には“ドンドン攻めちゃって良いよ”と言っています。でもAXCRのコースは非常に過酷です。大きな溝があったり穴が空いてることもあります。意地悪で開けてるんじゃ無いかと思うぐらいですよ(笑)そこでクルマを壊してしまっては優勝は望めません。抑えるところはしっかり抑えて走って欲しいですね。ラリーはチーム競技です、みんなで喜べる優勝を勝ち取りに行きます!」

ドライバーの川畑選手からもリニューアルしたマシンやラリーに向けての思いが語られた。

「今回の車両は変化量がすごいです。乗り心地や足の動きも良くなって、サスペンションと軽量化の相乗効果を感じます。特に前回のAXCR参戦経験からも軽量化は欲しかった部分でした」

「オープンカントリーM/Tは非常に丈夫なのも安心感があります。前回の参戦では一度もパンクしませんでした。またぬかるみでのグリップ力の高さを含めて、悪路での走破性は非常に高いです。思い切ってアクセルもブレーキも踏んでいけるタイヤだと感じています。自分としてもラリーでは無名だったのですが、昨年の北海道で優勝して“ドリフト出身のドライバーでもいける”と思ってもらえたと思います。今回のAXCR2024では5年前とは違う走りを見てもらえると思っています」

チーム体制、マシンの熟成、強力なタイヤのサポート、さらにはドライバーのラリーへの対応力アップなどが加わり、FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESとしても大きくポテンシャルアップしたことが明らかになった。8月11日から17日、タイで開催されるAXCR2024に置ける活躍が期待される充実の公式テストとなった。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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