ボルグワーナーのEV向け電動デフ「eXD」、自動車メーカー3社に供給へ…スーパーカーにも搭載可能

ボルグワーナーのEV向け電動デフ「eXD」
ボルグワーナーのEV向け電動デフ「eXD」全 1 枚

ボルグワーナー(BorgWarner)は7月31日、電動クロスディファレンシャル(eXD)の供給契約を主要自動車メーカー3社と締結した、と発表した。

その中には、中国のGAC Motor(広汽集団)、東アジアの自動車メーカー、そしてヨーロッパに拠点を置くグローバル自動車メーカーが含まれている。これらの企業は、BorgWarnerのeXD技術をリアおよびフロントホイール駆動のEVに組み込む予定。スーパースポーツカーからプレミアムセダン、ホットハッチバックまで幅広い車種に対応する。GAC Motor向けの生産はすでに開始されており、他の自動車メーカー向けの生産は2026年に開始される予定だ。

BorgWarnerのeXDは、電気トルク管理システム(eTMS)ポートフォリオの一部であり、車輪トルクを知的に制御することで安定性を高め、優れた動的性能を提供し、発進や加速時のトラクションを向上させる。EVのモーターからの高トルクは、車両性能に制限や課題をもたらすが、eXDを駆動システムに追加することで、サイド・トゥ・サイドのロッキングトルクを知的に調整し、トラクションやコーナリング、車線変更の性能を向上させることができる。これにより、困難な運転条件下でもエネルギー効率を最大限に高めながら運転の安全性を向上させる。

BorgWarnerのeXD技術は、リア、フロント、デュアルモーターを含むすべてのEVアーキテクチャに適用可能であり、車両性能のニーズに応じて選択可能なモードを提供する。スケーラブルかつカスタマイズ可能な技術のため、顧客はそれぞれのプラットフォームに対して異なる性能特性や動作を自由にプログラムすることができる。

eXDは、車両との効率的かつ知的な通信を可能にし、オンデマンドで動作する。さらに、サイバーセキュリティや機能安全性などの要件をサポートするオンボード統合コントローラーを備えている。また、ホイールスリップを適応的に制御することで、ブレーキシステムの利用を減少させ、排気ガス以外の粒子状物質の排出を減少させる。

《森脇稔》

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