「気分はパイロット」電動ランボルギーニ第2弾『テメラリオ』、新デザインDNAの注目ポイント

ランボルギーニ・テメラリオ
ランボルギーニ・テメラリオ全 42 枚

ランボルギーニが8月16日に発表した、新型スーパースポーツカー『テメラリオ』。ツインターボV8エンジンに3つの電気モーターを組み合わせたハイブリッド・パワートレインを搭載し、『ウラカン』の後継モデルとして位置付けられる完全新規モデルだ。

◆ラインアップの全てを電動化

ランボルギーニ・テメラリオランボルギーニ・テメラリオ

テメラリオは、『レヴエルト』に続くHPEV(ランボルギーニ高性能電動車)シリーズの第2弾である。また、ウルスSEの市場デビューにより、全車種のハイブリッド化を完了し、ランボルギーニの全モデルが完全に電動化されたことになる。ランボルギーニはこの車を「パフォーマンス、ドライビングプレジャー、快適性の概念を一新するモデル」として位置付けている。

ランボルギーニの会長兼CEOである「ステファン・ヴィンケルマン氏」は、「テメラリオは真の『フオリクラッセ』、つまりクラスを超えたスーパーカーである。ランボルギーニの新車は常に先代モデルを凌駕する性能を持ち、同時によりサステイナブルであるべきだ。テメラリオの登場により、ランボルギーニは全モデルを電動化した初の高級車ブランドとなった」と述べている。

ランボルギーニ・テメラリオランボルギーニ・テメラリオ

テメラリオは、空力効率の新たな高みに到達し、デザインにおいても新たなランドマークとなるスタイリスティックなディテールとラインを持つ。高強度超軽量合金の採用により、車体のねじれ剛性が大幅に向上し、優れたダイナミクスに貢献している。

この車はサーキットでの性能発揮を目指したスーパースポーツカーでありながら、同セグメントのどの車よりも広い乗員・荷物スペースを提供する。さらに、ランボルギーニ・ビジョン・ユニット・システムの導入により、ブランド史上最も先進的なマルチメディア体験が提供される。

◆V8ツインターボと3つのモーター

ランボルギーニ・テメラリオランボルギーニ・テメラリオ

テメラリオのパワートレインは、高回転型のツインターボ内燃エンジンと3つのアクシャルフラックス電気モーターの組み合わせで構成されている。これらのモーターはそれぞれ110kWの出力を持ち、システム全体で920馬力を発揮し、ウラカンと比較してCO2排出量を最大50%削減している。

4.0リットルのツインターボV8エンジンは、9000~9750rpmで800馬力、4000~7000rpmで730Nmのトルクを発揮する。V8のハウジングには電気モーターが組み込まれ、連動して駆動力を提供する。駆動は、フロントアクスルに搭載された2つの電気モーターによってサポートされ、合計220kWの出力と2150Nmのトルクを発揮する。

このツインターボV8エンジンは、サンタアガタ・ボロニェーゼでゼロから設計されたもので、1万回転に達することができる市販エンジンとしては初のものである。V10エンジンを搭載した先代のウラカンが最高速度325km/h.0-100km/h加速3.2秒に対し、最高速度は340km/hを超え、0-100km/h加速は2.7秒を実現した。

ランボルギーニ・テメラリオランボルギーニ・テメラリオ

テメラリオは、リチウムイオン高比出力バッテリーパックを中央トンネルに配置し、車の重心を低く保ち、最適な重量配分を実現している。このバッテリーパックは総容量3.8kWhで、30分で完全充電が可能だ。トランスミッションは、V8の後ろに横置きされた8速デュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)がシフトを担当し、ウラカンの7速DCTよりも軽量で、シフトタイムも短縮されている。

テメラリオの骨格には、新しいホワイトボディが使用されており、マルチテクノロジー・アルミニウム・スペースフレーム・アプローチが採用されている。これにより、ねじり剛性が従来設計よりも20%以上向上し、車両重量が最適化され、乗員の安全性も確保されている。

◆新たなデザインDNA

ランボルギーニ・テメラリオランボルギーニ・テメラリオ

ランボルギーニ・チェントロ・スティーレのディレクター、「ミティヤ・ボルケルト氏」は、「テメラリオ」によってランボルギーニ・デザインのDNAに新たな章を開いたと自負している。この車は、コンパクトで俊敏なプロポーション、新しい六角形のライトシグネチャー、『Feel like a pilot』インテリアデザイン、新しいハイブリッドパワートレイン、シャープなラインなどを備えており、一目見ただけでその独自性が感じられるスーパースポーツカーである。

エクステリアでは、ランボルギーニのDNAを象徴するシルエットが特徴であり、クリアでピュアなライン、短いオーバーハング、統合されたエアロダイナミクス、大胆なシャークノーズが採用されている。特に六角形のデイタイム・ランニング・ライト(DRL)は、遠くからでも強く認識できるデザインとなっている。

エアロダイナミクスにおいては、高速での安定性、冷却性能の向上、最大のブレーキ効率が追求されており、リアのダウンフォースは「ウラカンEVO」と比較して+103%増加し、「Alleggerita」パックが装備された場合には+158%に達する。

◆インテリアコンセプトは「パイロットになった気分」

ランボルギーニ・テメラリオランボルギーニ・テメラリオ

テメラリオのインテリアデザインは「パイロットになった気分」がテーマで、低いシートポジションやスリムで軽量なダッシュボードが特徴である。

インフォメーションセンターとしての役割を果たす「パイロット・インタラクション」には、8.4インチのディスプレイが搭載されており、ドライバーとコパイロットはこのディスプレイを通じてスマートフォンのようにアプリや情報を操作できる。

新しいスペースフレームシャシーによって、ウラカンと比較してヘッドルームが34mm、レッグルームが46mm拡大し、視界が4.8度広がったため、身長200cmまでの乗員がヘルメットをかぶった状態でも快適に乗車できる。フロントフード下には112リットルの収納スペースが確保された。

《宗像達哉》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  3. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  4. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る