フェラーリ初のフルEVはまさかのハッチバック!? 生産開始は2025年後半か

フェラーリEVプロトタイプ
フェラーリEVプロトタイプ全 15 枚

フェラーリは現在、ブランド史上初のフルエレクトリックモデルを開発中と見られる。その初期プロトタイプをカメラが鮮明に捉えた。鮮明に捉えはしたものの、まだまだ謎が多いことを確認する結果になってしまった。

【画像全15枚】

マラネロ周辺をテスト走行しているところを目撃されたプロトタイプは、マセラティ『レヴァンテ』SUVのボディとフェラーリ『ローマ』のヘッドライトを組み合わせ、ほかにも暫定的に両モデルからコンポーネントを調達した“フランケンシュタイン”テストミュールだ。

詳細に見ると、レヴァンテの5ドアボディに特大のホイールとローダウンサスペンションを組み合わせており、新型フェラーリもハッチバックになるかのように見える。もっとも、これは初期段階のテストではよくある手法だ。改造したシェルの下には新しいパワートレインとシャーシを隠しているはずで、今のボディスタイルが量産型を示すものではない。

フェラーリEVプロトタイプフェラーリEVプロトタイプ

レヴァンテのボディを使用しているということは、フェラーリがSUVのようなプラットフォームを試しているという、ひとつの可能性だ。テスト車両のローダウンされた過激なスタンスは、量産型がクロスオーバーになるにせよ、本格的なスーパーカーになるにせよ、パフォーマンスを重視した車になることを意味している。

プロトタイプのフロントバンパーにはBMW『M2』スタイルの吸気口が備わっており、高性能電気モーターとバッテリーパックの冷却性能を向上させていると思われる。また、リアバンパーに取り付けられた4本のエキゾーストパイプは完全なダミーで、フェンダー付近の稲妻ステッカーや、完全に塞がれたフロントグリルからもEVであることは間違いない。

足回りを見ると、ピレリのタイヤを装着した大径ホイールを装着、幅広のトレッドに対応するためにホイールアーチがプラスチック製パーツで延長され、パフォーマンス重視の4輪駆動システム搭載を示唆している。おそらく、フェラーリならではの機敏性とパワーを維持するために、デュアルまたはトリプルモーターセットアップで駆動されると予想される。

このプロトタイプが『プロサングエ』といっしょに居たということも興味深い。車重のある電気自動車のダイナミクスを管理するシャーシエンジニアリングにおいて、何らかの技術または設計フィロソフィを共有していることを示唆する。

フェラーリ・プロサングエフェラーリ・プロサングエ

フェラーリ初のEVは2025年後半に生産開始予定とアナウンスされているが、ボディスタイルに関しては明らかにしていない。したがって新型車がどんな車種になるか、ロードスター、スーパーカー、グランドツアラー、あるいはプロサングエ・スタイルのクロスオーバー(おそらく2ドアのみ)など、あらゆる可能性を秘めている。

そこで気になる価格だが、50万ユーロ(約7800万円)を超え、ニッチな製品になることも発表されている。フェラーリは2024年の夏、マラネッロに「Eビルディング」という、内燃機関 (ICE) やハイブリッドモデルと並んで電気自動車(EV)を製造するための新しい施設を公開した。V6、V8、V12 エンジンと同様に、新型車の電気モーター、バッテリー、車軸は社内で製造されることが確定している。

まだまだ謎の多い新型EVだが、最終生産ボディを装備した量産型のプロトタイプを早く見たい……。

《APOLLO NEWS SERVICE》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  2. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  3. 【トヨタ ランドクルーザーFJ】「ランクルらしさ」と“サイコロ”を融合した小さいランクル、デザインの肝
  4. 三菱自動車の営業利益81%減、赤字92億円 2025年度上半期決算
  5. 原付スポーツカーを受注生産!日本一周4万6000km走破の実力、ICOMAが提案する「おもちゃ箱」のようなモビリティ…ジャパンモビリティーショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る