トヨタ自動車、水素で走る燃料電池バスに、六価クロムなどの環境負荷物質を使用[新聞ウォッチ]

水素バス(同型車、トヨタSORA)
水素バス(同型車、トヨタSORA)全 1 枚

うっかりミスなのか、どうかは定かではないが、脱炭素に向けて環境に最もやさしいとされる水素で走る燃料電池(FC)バスに、人体に有害な六価クロムなどの環境負荷物質を使っていたというのでは、“エコバス”のイメージとは程遠く、シャレにもならない。

トヨタ自動車が、自社が設定した基準を上回る量の環境負荷物質を使って、FCバスの『SORA(ソラ)』を生産・販売していたことが判明したという。

同社が発表したもので、きょうの読売や日経が「トヨタ、燃料電池バスに有害物質」などと取り上げているが、その販促用の商品カタログには基準を達成していないのに「自主目標達成」と誤った記載をしていたことも分かったそうだ。

記事によると、自社基準を上回る環境負荷物質が含まれていたのは、運転席周辺のネジや扉の開閉スイッチの部品で、カドミウムと六価クロムが確認されたという。現時点では車両運行などで乗員や乗客への影響はないとしているが、無料修理を実施し、対象部品を回収するという。

また、商品カタログの不適切な記載では、基準は日本自動車工業会(自工会)が定める目標に準拠して設定したものの、実際は基準を上回っているにもかかわらず、あたかも「自工会自主目標達成」などと、消費者を騙す虚偽の記載をしていたという。

現在、生産・販売している車両では、「環境負荷物質を含まない部品へ切り替えた」としており、トヨタは「今後、調達部品の環境負荷物質の有無について、チェック機能を強化し再発防止を徹底する」とのコメントも伝えている。

2024年10月1日付

●衆院選27日投開票表明、石破氏新内閣きょう発足 (読売・1面)

●株急落1910円安、5番目下げ幅(読売・1面)

●トヨタ技能職取引先出向、ベテラン社員、供給網強化へ (読売・7面)

●新幹線荷物専用車両開発へ、JR東、輸送量アップ狙う (朝日・1面)

●車向け半導体、ロームと提携、デンソー、株式取得へ (朝日・6面)

●ヤマハ発社長日高氏が辞任「家族のケア」に専念 (毎日・7面)

●車軸91事業者で不適切、改ざん車両50事業者運行、国交省発表 (産経・1面)

●自動車関連税制自工会が改革案(産経・10面)

●Opinion、BYD90万人の「カエル跳び」(日経・7面)

●マツダ、新エネ車に2000億円、中国合弁年1車種以上投入(日経・13面)

●トヨタ、燃料電池バスに環境負荷物質 (日経・19面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  3. リトラと決別した「ワイルド・キャット」、3代目ホンダ『プレリュード』【懐かしのカーカタログ】
  4. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る