<新連載>[音を良くするコツをプロが指南]超基本機能で実践できる“簡単サウンドチューニング術”

“クァンタム(茨城県・守谷市)”が製作したデモカー、メルセデス-ベンツ・CLA45。
“クァンタム(茨城県・守谷市)”が製作したデモカー、メルセデス-ベンツ・CLA45。全 4 枚

音楽好きなドライバーなら、その音楽を「もっと良い音で聴きたい」と思ったことが1度や2度はあるはずだ。今回からスタートする当連載では、そのコツを毎回全国の有名カーオーディオ・プロショップに訊き、紹介していく。

当回では、茨城県守谷市にて店舗を構える実力店「クァンタム」の土屋さん直伝の、超基本機能を使った“サウンドチューニング術”を公開する。

◆超基本機能を駆使することで音楽の明瞭度が上がり、一層聴きやすいサウンドに!

メインユニットには純正・市販を問わずほとんどの機種に、以下のような3つの超基本的なチューニング機能が備わっている。「バランス(左右の音量バランスを整える機能)」、「フェーダー(前後の音量バランスを整える機能)」、「トーンコントロール(低音、高音、もしくはそれに中音も加えたそれぞれの音量バランスを整える機能)」、以上だ。

さて、これらを使って音を良くすることはできるのだろうか……。そこのところを、クァンタムの土屋さんに訊いてみた。

「もちろん可能です。当店でもスピーカー交換をされたお客様のおクルマのメインユニットにこの3機能しか搭載されていない場合に、それらを使って交換したスピーカーの良さを一層発揮できるよう調整しています。

なおこの3つの機能の中でもっとも重要なのは、『トーンコントロール』です。これを上手く活用することで音楽の明瞭度が上がり、より聴きやすいサウンドに変えられます」

“クァンタム(茨城県・守谷市)”が製作したデモカー、メルセデス-ベンツ・CLA45。“クァンタム(茨城県・守谷市)”が製作したデモカー、メルセデス-ベンツ・CLA45。

◆まずは“トーンコントロール”のすべてのツマミをセンターに。その上でバスだけを絞ると…

「操作するにあたってはまず、出過ぎている周波数帯と不足している周波数帯を把握する必要があります。そしてそれらをフラットな状態になるように、つまり自然なトーンバランスになるように調整していきます。

なおご自身で設定される場合には、いつも聴いているお好きな曲がより心地良いサウンドになるよう調整しましょう。

実際には、以下のように進めていきます。まずバランスをセンターにして、フェーダーはセンターから徐々に前側に振っていき、リアスピーカーの存在感が消えるポイントで止めます。

なお“バランス”は、10対0で運転席側に振っておいても構いません。その方がトーンコントロールの設定がやりやすくなると思います。そして“トーンコントロール”の設定が終わったあとに、左右の音量バランスを整えてください。

では、トーンコントロールの設定方法をご説明していきますね。最初にバス(低音)、ミッド(中音)、トレブル(高音)をそれぞれセンターに設定し、次にバスだけをミニマムまで下げ切ります」

“クァンタム(茨城県・守谷市)”が製作したデモカー、メルセデス-ベンツ・CLA45。“クァンタム(茨城県・守谷市)”が製作したデモカー、メルセデス-ベンツ・CLA45。

◆“出過ぎているところを絞る”、これが“トーンコントロール”設定の極意!

「バスを絞ると、聴こえ方がガラリと変わります。低音が出すぎていた場合には特に。そしてバスを少しずつ上げていき、低音が中高音とバランスするポイントを探ります。低音がちょっと足りないくらいのところで止めるとベストです。そうしておくと、ミッドとトレブルを調整したときにむしろちょうど良くなる場合が多いです。

なお“トーンコントロール”は、『下げる方向』で設定するのがセオリーです。当機能は足りないところを上げるための機能というより、出過ぎているところを抑える機能だと考えましょう。なぜなら、システムの能力的にそもそも出せていない周波数帯の音は上げようがないからです。にもかかわらず上げてしまうと、聴きたい帯域の音が聴こえにくくなってしまいます。

バスが整ったら、次にはミッドを、そして最後にトレブルも同様に操作します。このように出過ぎていた帯域を下げることで(トーンバランスが整うことで)、より心地良いサウンドを楽しめます。

ちなみに低い帯域から調整することもセオリーです。低音を整えると中高音にも影響が及ぶからです。高音の設定は、その後に行うべきです。

また下げる方向で設定すると音量が小さくなりますが、全体の音量はボリュームで上げれば良いので、音量が下がることを気にする必要はありません。

音にお悩みでしたらぜひお気軽にご来店ください。さまざまなご提案ができると思います。お待ちしています」

《太田祥三》

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