1台製作するのに8か月、93年ぶりに復刻生産するベントレー『スピードシックス』

ベントレー・スピードシックス・コンティニュエーション・シリーズ
ベントレー・スピードシックス・コンティニュエーション・シリーズ全 6 枚

ベントレーは11月6日、1930年以来93年ぶりとなる『スピードシックス』の新車を完成させ、間もなく米国の顧客に納車すると発表した。

スピードシックスは、ベントレーの歴史上最も成功したレーシングカーとして知られている。1930年のル・マン24時間レースで優勝し、ライバルのメルセデス・ベンツを打ち破った伝説の名車だ。

今回の復刻版は、ベントレーの特注部門であるマリナーが手がけた。当時の製造工程を忠実に再現し、1台の製作に8か月もの時間をかけている。外観や内装、計器類に至るまで、1930年当時のスピードシックスを可能な限り正確に再現することにこだわった。

エンジンは6.5リットルの直列6気筒で、当時と同じ205hpを発揮する。現代の技術を使えばさらなる出力向上も可能だったが、あくまで1930年当時の姿を忠実に再現することを目指したという。

ベントレー・スピードシックス・コンティニュエーション・シリーズベントレー・スピードシックス・コンティニュエーション・シリーズ

ボディカラーは、当時使用されていた5色の中から選択可能。第1号車は、パーソンズ・ネイピアグリーンのボディに黒のシャシーという組み合わせで仕上げられた。

この復刻版スピードシックスは、ベントレーが手がける2番目の戦前モデル復刻プロジェクトとなる。1番目は『ブロワー・コンティニュエーションシリーズ』で、こちらも大きな話題を呼んだ。

ベントレーは、こうした復刻プロジェクトを通じて自社の豊かな歴史と伝統を現代に伝えようとしている。クラシックカーファンにとっては、往年の名車を新車で手に入れられる貴重な機会となる。

なお、ブロワー・コンティニュエーションシリーズの1台は、最近ポルトガルで開催された24時間耐久レースに参加。ベントレー製のブロワーとしては初めて24時間レースを完走し、その信頼性の高さを証明している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  3. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
  4. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  5. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る