ヤマハ発動機、利益見通しを下方修正…2024年12月期第3四半期決算

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ヤマハ発動機は11月6日、2024年12月期第3四半期(1~9月)の連結業績・決算の概要について発表した。第3四半期の売上収益としては過去最高を更新し、増収、営業利益は前年並みとなった。二輪車事業は増収・増益となった。通期業績予想は下方修正した。


◆第3四半期として過去最高の売上収益

当第3四半期連結累計期間の売上収益は1兆9769億円(前年同期比1417億円、7.7%増加)、営業利益は2010億円(16億円、0.8%増加)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1361億円(68億円、4.8%減少)となった。売上収益は第3四半期として過去最高を更新した。

売上収益は、コア事業の二輪車のうち、ブラジル、インド、インドネシアにおいて販売台数の増加により、増収となった。営業利益は、二輪車事業の増収効果とコストダウンに加え、円安によるプラス効果もあったいっぽうで、マリン事業およびRV事業、SPV事業の販売減少により、前年並みとなった。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、四半期末の円高にともなう為替差損、支払利息の増加により、減益となった。

◆二輪車事業は増収増益

セグメント別に見ると、ランドモビリティは売上収益1兆3246億円(前年同期比1221億円、10.2%増加)、営業利益1077億円(33億円、3.2%増加)となった。

二輪車事業について、先進国の販売台数は欧米の販売が増加した結果、前年を上回った。新興国はブラジル、インド、インドネシアを中心に需要が増加し、新興国全体で増加した。事業全体の販売台数は増加となった。

売上収益は、ブラジル、インド、インドネシアにおける販売台数の増加により、増収となった。営業利益は、増収効果に加えて新興国でのプレミアムモデルの供給改善やコストダウン、円安によるプラス影響により、増益となった。

◆RVやSPV事業はリセットへ

RV事業(四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル)は減収減益となった。SPV事業(電動アシスト自転車、e-Kit=電動アシストシステム、電動車いす)では、国内向け電動アシスト自転車の販売台数が前年を上回った。営業利益は、販売減少や販促費の増加、北米における海外完成車の在庫評価減により、減益となった。

渡部克明取締役会長兼代表取締役社長は「新中期経営計画の初年度となる来期を見据え、赤字であるRVやSPVの両事業について、今期中に悪い部分は全て処理し、いったんリセットして再スタートを切る」としている。

マリン事業は在庫適正化に向けて生産調整を行ない、売上収益4155億円(前年同期比158億円、3.7%減少)、営業利益793億円(50億円、5.9%減少)となった。ロボティクス事業は、生成AI関連の需要の増加に伴い半導体後工程製造装置の販売が増加し、売上収益775億円(66億円、9.2%増加)、赤字幅が縮小して営業損失22億円(営業損失23億円)となった。


《高木啓》

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