日野自動車、オーストラリアの排ガス性能訴訟で和解…ディーゼルエンジン問題に決着

排ガス認証で不正のあった日野自動車の大型車用ディーゼルエンジン「E13C」
排ガス認証で不正のあった日野自動車の大型車用ディーゼルエンジン「E13C」全 1 枚

日野自動車は12月25日、豪州で提起されていた集団訴訟について、8700万豪ドル(約85億円)で和解することを発表した。この訴訟は、日野自動車のディーゼルエンジンを搭載した車両の排ガス性能基準および燃費基準違反に関する詐欺行為などを理由に起こされたものだ。

和解の対象となるのは、2003年1月1日から2022年8月22日までの間に製造された日野自動車のディーゼルエンジンを搭載したオンロード車両を、2023年4月17日までに豪州で購入、リース、またはその他の方法で取得したユーザーだ。

日野自動車は、この和解金を2025年3月期第3四半期決算において特別損失として計上する予定だ。ただし、業績への影響については現在精査中であり、見通しが立ち次第速やかに開示するとしている。

この問題の経緯を振り返ると、2022年9月30日に最初の集団訴訟が提起され、その後2023年4月17日に別の集団訴訟が提起された。裁判所による手続きの整理を経て、2023年12月15日に先行訴訟の手続きを永久停止し、後者の訴訟のみ進めることが決定された。

日野自動車は、訴訟の長期化による経営への影響を考慮し、和解による解決を選択した。しかし、同社は和解において原告側の請求や自社の責任を認めたわけではない、と強調している。

この和解は今後、豪州ビクトリア州上級裁判所に提出され、承認手続きを経て正式に確定する。自動車業界では排ガス規制の厳格化が進む中、各メーカーの対応が注目されている。

《森脇稔》

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