『大人のチューニング講座』ホイールスペーサーで創る洗練された佇まい~カスタムHOW TO~

『大人のチューニング講座』ホイールスペーサーで創る洗練された佇まい~カスタムHOW TO~
『大人のチューニング講座』ホイールスペーサーで創る洗練された佇まい~カスタムHOW TO~全 3 枚

ホイールスペーサーは手軽にワイドトレッドにしたりできるチューニングパーツ。それ自体が悪者扱いされることもあるが、決してそんなことはない。正しい使い方をすればセッティングパーツにもなるし、見た目にツライチ具合を実現できる便利なパーツでもある。

【画像全3枚】

◆ホイールの出面を調整する事でエレガントな装いに

ホイールはハブに取り付けられているが、そのホイールとハブの間に入れるのがスペーサーと呼ばれるパーツだ。スタッドボルトに合わせて4~5個の穴が開けられていて、ホイールとハブの間に挟み込むことでホイールをボディーの外側に出すことができる。一般的に厚みは3mm/5mm/10mmなどのラインナップがあり、その分だけホイールを外側に出すことができる。

価格も1枚1000円程度からあり、簡単にホイールやタイヤとフェンダーとの具合を調整できる。お手軽なチューニングパーツだ。性能面においてはトレッド幅が広がることによってクルマが踏ん張りやすくなるメリットがある。

ただ気をつけなければならないのはその使い方とデメリットもあること。まずスペーサーを挟む見込むことで気をつけたいのは厚みを厚くすればするほどホイールナットの噛む距離が短くなること。もともとスタットボルトが短い車種だとホイールスペーサーを入れることで、ホイールナットに十分にスタットボルトが噛み込まないことがある。

そうなるときちんとした締め付けトルクがかからずに危険。車種にもよるがコンパクトカーなどではもともと軽量化の意味もあって、スタットボルトが短く設計されていることもあり、5mmのスペーサーでもホイールナットの噛みが短くなってしまうことがある。そうなるとタイヤが取れてしまう危険があるので、スペーサーを使うのは難しい。

かといって薄すぎるホイールスペーサーは、強度が低いのでスペーサー自体が割れてしまうこともある。ホイールスペーサーを入れる際は最低でも3mm以上のものを選ぶようにしたい。また割れやすい粗悪な海外製のスペーサーも出回っている。そういったものは割れることによって重大なトラブルを招く可能性があるので、お勧めできない。

しっかりとした信頼あるメーカーのスペーサーを選んでもらいたい。また5mmのスペーサーと5mmのスペーサーを重ねて入れる人などもいるが、これも望ましくない。であれば、10mmの1枚物のスペーサーを使うようにしてもらいたい。

◆安全性を考えればロングハブボルトに打ち替える

先程のようなスタットボルトが短く、ホイールスペーサーに厚みがあるものが入れられない。車種の場合はロングハブボルトに交換するなどのチューニングもありだ。

15mm以上タイヤをボディーの外側に出したいのであればワイドトレッドスペーサーの出番。こちらはホイールスペーサーからスタットボルトが生えているタイプのスペーサーでまず本体をハブに取り付ける。このワイドトレッドスペーサーから入っている。スタットボルトにホイールを取り付けると言う具合だ こちらの利点は15mm/20mm/25mmなど大幅なワイドトレッド化ができること。

ワイドトレッドスペーサーの場合、気をつけなければならないのはもともとのスタットボルトの長さである。15mm程度のワイドトレッドスペーサーの場合、もともとのスタットボルトに本体を取り付ける。そこのもともとのスタットボルトの頭がワイドトレッドスペーサーの取り付け面よりも飛び出てしまう可能性が高い。そうなると、ホイールを取り付けたときにホイールの裏にもともとのスタッドボルトの頭が当たってしまうのだ。この状態ではホイールをきちんと締め付けることができない。

ホイールの裏面にそういったボルトの出っ張りなどを逃げるための逃げ加工などがしてあれば問題ないが、そういった逃げ加工のないホイールの場合、使うことができないので要注意。

スポーツホイールの場合、軽量化とこういったワイドトレッドスペース使用などを考慮して多分の裏面に逃げ加工がされている場合があるが、そうでないホイールもあるので気をつけたい部分である。ちなみに86/BRZの場合、ホイールの裏面に逃げ加工がされていないホイールを使う場合は、25mm以上のワイドトレッドスペーサーでないと使うことができなかった。

性能面においては、ワイドトレッド化すればするほどクルマの踏ん張りが効くようになると思えるが、実は簡単にはそうはいかない。単純にトレッド幅だけ見れば広がるので、横Gに耐えられるようになりそうだが、スペーサーによってワイドトレッド化するとハンドルを切ったときに、タイヤが向きを変えるだけでなく内側のタイヤは後方に、外側のタイヤは前方に移動しながらタイヤが向きを変えるようになる。

こうなるとハンドル操作に対する反応がダルく感じる。スペーサーを入れてワイドトレッド化したのに意外と曲がりにくいと言う現象が起きるのである。本来ワイドトレッド化して性能を引き出すのであればスペーサーを使うのではなく、サスペンションアームを延長してタイヤを取り付けている位置自体をボディー外側に出すのが望ましい。

レーシングカーやハードに手を入れた。チューニングカーの場合はそういった手法が取られる。だが、ストリートカーの場合は車検等の兼ね合いもあり、かなりの費用と手間がかかるので難しい。

そうなるとスペーサーと言うことになるが、入れすぎはフィーリングの悪化につながるので、そこそこに押さえておきたいところだ。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

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