マセラティの名車『3500GT』を完全レストア、オリジナル設計図との一致を確認…仏レトロモビル2025で公開

完全レストアされたマセラティ『3500GT』
完全レストアされたマセラティ『3500GT』全 5 枚

マセラティは、1959年製の『3500GT』を完全レストアし、フランスで2月5日に開幕した旧車ショー「レトロモビル2025」で初公開した。

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この3500GTは、もともとカリフォルニア市場向けに製造された特別なモデルで、長年ドッジ家が所有していた由緒ある1台。今回のレストアは、イタリアンスピリットへの真のオマージュとして行われた。

レストア作業は、名門コーチビルダーのツーリング・スーパーレッジェーラが担当。マセラティのクラシックカー部門「マセラティ・クラシケ」が技術面と資料面でサポートを行った。

マセラティ・クラシケ部門は、車両の全コンポーネントを厳密にチェックし、検証を行った。シャシー、エンジンとそのコンパートメント、トランスミッション、サスペンション、ブレーキ、ホイール、タイヤなど、あらゆる部分が精査された。さらに、ボディワーク、内装、外装、色、素材、電気系統、アクセサリーに至るまで、すべてが検査され、認証を受けた。

レストアプロジェクトの最後には、マセラティの歴史的アーカイブと照合しながら300項目以上の技術的検証が行われ、オリジナルの設計図との一致が確認された。その結果、この3500GTはマセラティ・クラシケ部門から真正証明書を授与された。

3500GTは、マセラティにとって重要なモデルである。同社初の大量生産型ロードカーとして1957年から1964年まで製造された。ボディデザインはカロッツェリア・ツーリングが手がけ、アルミニウム製のボディを軽量なチューブラーフレームに取り付ける「スーパーレッジェーラ工法」が採用された。

エンジンは、1956年の350Sレースカーから派生した直列6気筒エンジンを搭載。1961年にはウェーバー製キャブレターからルーカス製燃料噴射システムに変更され、出力は235hpまで向上している。

《森脇稔》

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