ドローン、草刈り機、カート? 空冷小型FCユニットにこだわるネクスティ…水素・燃料電池展 2025

ネクスティが開発したFCカート(H2&FC EXPO 水素・燃料電池展)
ネクスティが開発したFCカート(H2&FC EXPO 水素・燃料電池展)全 10 枚

「H2 & FC EXPO 水素・燃料電池展」(会期:2月19日~21日)で燃料電池で動くカートを発見した。展示していたのは半導体などを扱う総合商社ネクスティ。なぜネクスティはFCカートを作ったのか?

ブースで担当者に話を聞くと、同社は小型のFC(燃料電池)には、ドローンや農機具などの用途があるのではないかと普及に取り組んでいる。すでに、一般的な飛行ドローン、ゴミ収集する水上ドローン、長時間(長距離)運用が可能な草刈り機など、小型FCのモデルケース、アプリケーション提案として実証実験やプロトタイプ開発を行っている。

今回展示したFCカートもその取り組みのひとつで、バッテリー式のカートよりも軽量化でき、(搭載する水素次第だが)航続距離も延ばせるとして開発したものだそうだ。リチウムイオンバッテリーを搭載したEVカートをベースにパワーモジュールをFCカートに換装した。もともと36kgほどあった重量は約20kgちょっとまで軽量化できたという。水素タンクは、JFEが開発して実用化している小型ボンベを使っている。35MPaのタンクでフロントカウルの下側に固定されている。およそ15gの水素を充填できるものだ。このタンクでおよそ25kmほどの走行が可能だ。カートコースならそこそこの周回が期待できる。

水素タンクはJFE製(汎用品)

同社は、米国、韓国、シンガポールの3社の小型燃料電池メーカーのユニットを扱っている。3社の製品に共通するのは空冷式でコンパクトな設計になっていることだ。セルが小さいと発熱も抑えられるので冷却系にウォータージャケットなどは必要なく、ファンなどによる空冷で安定した発電が可能だそうだ。


《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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