ヘイキ・コバライネンが挑む! 最先端シミュレーター×ラリーの新境地とは?

ヘイキ・コバライネンが挑む! 最先端シミュレーター×ラリーの新境地とは?
ヘイキ・コバライネンが挑む! 最先端シミュレーター×ラリーの新境地とは?全 13 枚

モビリティビジネスのグローバル商社であるSPK。大阪を本拠に持ち、国内外の様々なパーツを提供している。その取扱いブランドの一つがアルパインスターズで、イタリアから4輪用製品は総輸入元としてSPKが扱う。

そんなSPKが今シーズンからRally Team AICELLOの活動をサポートし、アルパインスターズのレーシングギアを使って参戦することになった。母体となる株式会社アイセロは愛知県を本拠に持つ防錆フィルムなどを得意とする化学メーカー。そのラリー活動がRally Team AICELLOである。そして、その名を知らしめたのは元F1ドライバー、ヘイキ・コバライネン選手の起用だ。

◆元F1ドライバーを起用した本気印の参加表明!

元F1ドライバーのヘイキ・コバライネン選手元F1ドライバーのヘイキ・コバライネン選手

ヘイキ・コバライネン選手はフィンランド出身の43歳。2007年ルノーにてF1デビュー。2008年にはマクラーレンに移籍してハンガリーグランプリで優勝。2013年までF1で活躍し、2015年からは日本のスーパーGT500クラスに参戦。2016年にはシリーズチャンピオンを獲得。同時に2016年からはラリーにもチャレンジし、全日本ラリー選手権に参戦。Rally Team AICELLOとは8シーズン目のタッグとなる。

今回、大阪市内・福島駅前のSPKヘリテージを訪問。SPKの扱う可動式ドライビングシミュレーター「Motion Systems」の体験と、ダイハツ工業とSPKが共同運営する同じラリー界の仲間である「D-SPORT Racing Team」との交流を図った。

SPKではポーランド製の可動式ドライビングシミュレーター「Motion Systems」を扱う。今回は3タイプに試乗。いずれもソフトはアセットコルサでコースはニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ。QS-S25とQS-V20は86。QS-CH1+CH2はTS040での試乗となった。

QS-S25をヘイキ・コバライネン選手がドライブQS-S25をヘイキ・コバライネン選手がドライブ

QS-S25は6軸シリンダーのトップモデル。前後のピッチング、左右のロールに加えて左右方向に動くことで横Gに近いフィーリングを体感することができる。

QS-CH1+CH2をヘイキ・コバライネン選手がドライブQS-CH1+CH2をヘイキ・コバライネン選手がドライブ

QS-CH1+CH2は、スライディングテーブルと呼ばれる前後に動く台の上に縦4軸のQS-CH1が載ったもの。ブレーキングの前後Gなどがよりリニアに感じやすい。

QS-V20をヘイキ・コバライネン選手がドライブQS-V20をヘイキ・コバライネン選手がドライブ

QS-V20は4軸シリンダーによって動き、回転方向の動きはないが今回はVRゴーグルと組み合わせての試乗となった。

いずれも体感したコバライネン選手に感想を聞くと

「一番好きなのはQS-S25。視界がクリアで広くすごく乗りやすい。QS-CH1+CH2はすごくセンシティブだね。ダウンフォースやグリップ感を感じることができる。今回はこの組み合わせられたスクリーンも大きくすごく良いね。これだけ視界が広いとラリーの練習にもいいかもしれない。とはいえ、なかなかラリー路面の表現がシミュレーターでは難しい部分もあるけど。QS-V20はVRで視界が制限されるけど、サーキット走行には良いと思う。いずれにしてもシートが動かないシミュレーターと動くのはやっぱり違う。モーションがなくても、eスポーツ専門の人はいいみたいだけど、実際に走る練習ならモーションありがやっぱり良いと思う」

とコメント。ちなみにシミュレーターについて聞くと

「子どもの頃からやっていたよ。今も家にシミュレーターがあって、毎月1日2時間以上は最低でもやっている。これからレーシングドライバーを目指しているなら、オンラインで練習、予選、決勝レースとできるので、そういう経験を積むことが大事だと思う」と言う。

世界一小さなラリーカーを体験世界一小さなラリーカーを体験

そして、推定世界最小のラリーカーである「D-SPORT Racing Team」のcopenにも乗り込む。すごく狭いねとのことだったが、興味津々。ダイハツにはどんなクルマを出してほしいか聞かれると「GT-Rのようなすごいヤツをお願いしたいね」とのこと。

Rally Team AICELLO チーム代表 牧野太宣氏Rally Team AICELLO チーム代表 牧野太宣氏

Rally Team AICELLOの牧野代表は

「ヘイキ選手と一緒に活動をして8年目になります。当初はスーパーGTと掛け持ちでしたが、ここ3年ほどは全日本ラリーにフル参戦しています。自動車産業をより盛り上げていきたい、そこで車好きを増やしたいという思いで運営しています。昨年はヘイキ選手も思うように行かないところもありましたが、今年は一緒に楽しんで良い結果を出せればと思います。よろしくお願いいたします」

D-SPORT Racing Team チーム監督 殿村裕一氏D-SPORT Racing Team チーム監督 殿村裕一氏

D-SPORT Racing Team チーム監督 殿村裕一氏

「GRラリーチャレンジからラリージャパンまで参戦します。3年目のシーズンとして、クルマをより良くしてブラッシュアップしていきたいと思います。」

2025年全日本ラリー選手権は2月28~3月2日RALLY 三河湾 2025 Supported by AICELLOから開幕となり、年間を通して熱き戦いが始まっている。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る