ホンダ(ホンダ技術研究所)は3月4日、F1で実際に使用したエンジンや部品を一般向けに販売する「メモラビリア事業」を検討していることを明らかにした。詳細は4月初旬、F1日本グランプリに合わせて発表を予定している。
ホンダは、歴史的なレーシングマシンを展示する施設として、栃木県のモビリティリゾートもてぎにあるホンダ・コレクション・ホールと、三重県の鈴鹿サーキットにあるホンダ・レーシング・ギャラリーを運営していおり、両施設ではマシンを走行可能な状態で維持する動態保存を行なっている。
ホンダはこの動態保存のために、過去のF1マシンについて複数のスペアエンジンや部品を所蔵している。検討中のメモラビリア事業(記念品や思い出の品を企画・販売する事業)では、これらのエンジンや部品のうち、動態保存に影響のないものを販売する。
一例として、1990年にアイルトン・セナがドライブした「マクラーレン・ホンダMP4/5B」に搭載したV10エンジン「RA100E」に、実際にセナが使用したというHRC(ホンダ・レーシング、ホンダのレース運営子会社)の証明書を付けて販売する予定だ。
ホンダではこのメモラビリア事業を、F1ファンがホンダのF1への挑戦の歴史の一部を手元に所有できる、価値ある事業にしていきたいと考えている。HRCの渡辺康治代表取締役社長 は「ヘリテージを共有してほしい。ものすごく高価格なものから、一般に入手できるものまで検討している」とコメントしている。