東日本大震災から14年、自動車部品供給網“カイゼン”の今[新聞ウォッチ]

トヨタ自動車高岡工場(参考画像)
トヨタ自動車高岡工場(参考画像)全 2 枚

死者・行方不明者が2万2000人を超えた東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生から14年。きょうの各紙にもさまざまな視点で「大震災14年」関連の特集記事を掲載している。

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改めて、当時を振り返れば、自動車産業に与えた打撃の大きさも計り知れないものだったことを思い出す。原発から50kmほどの日産自動車のいわき工場をはじめ、東北の宮城県で本格稼働したばかりのトヨタグループの宮城工場や栃木県のホンダの技術研究所などが甚大な被害を受けたほか、半導体などの部品工場が被災して、サプライチェーンが寸断され、深刻な部品不足に陥るなど、震災による脆さを露呈したあの時の混乱ぶりが、脳裏に焼き付いて離れない。

そんな当時の光景を思い浮かべながら、きょうの紙面を広げてみると、「トヨタ子会社のダイハツ工業の滋賀工場などでも、新たに10日夕方から生産停止」という記事が目にとまった。

きょうの朝日などが取り上げているが、それによると、自動車用のバネを製造するトヨタ自動車系の「中央発条」の藤岡工場で起きた爆発事故の影響で、トヨタは3月10日午前から止めている高岡工場と豊田自動織機の長草工場の計3ラインの停止を延長。『ハリアー』と『RAV4』、商用バン『プロボックス』の生産に影響が出る見通しで、11日夕以降の稼働は同日昼に判断するという。

また、ダイハツは、軽自動車『タント』などをつくる滋賀第2工場のほか、トヨタ車の生産を受託している京都工場でも、10日夕方から11日夕方まで停止。さらに、スズキでも一部車種の生産をとりやめたとも報じている。

自動車用のバネを製造するメーカーは限られているため「部品生産の再開が見通せず、影響がさらに広がる可能性がある」(朝日)とも伝えているが、あの大震災から長い年月が経過しても、自動車の生産ラインは一つの部品不足の影響で、まるでドミノ倒しのような格好で、軒並み稼働停止を余儀なくされるのは相も変わらずで、教訓が生かされていないのは残念だ。

2025年3月11日付

●東日本大震災14年、避難なお2万7615人 (読売・1面)

●3工場4ライン、トヨタ稼働停止、爆発事故影響で(読売・7面)

●ダイハツも生産停止、トヨタ系爆発事故影響 (朝日・7面)

●運転席無人で都市走行、日産、横浜で実験 (朝日・7面)

●全線開業50年、山陽新幹線 (毎日・28面)

●練馬で交通事故「大根絶」作戦、光が丘署など区内多発で啓発イベント (産経・25面)

●BMW、2万4386台リコール (産経・26面)

●日産、国内完成車5工場維持方針 (東京・4面)

●中国でエンジン削減、ホンダ、現地販売の3割分、EV転換急ぐ (日経・1面)

●ENEOS、タイヤ原料量産、製油所のCO2を電気分解 (日経・13面)

●日産、きょう取締役会、新たな経営体制議論、内田社長の進退巡り溝(日経・13面)

●ホンダ、中国でソフト開発、運転支援・AI活用、EV巻き返し (日経・13面)

●電池からリチウム効率回収、トヨタなど共同研究、弘前大、安く再利用へ(日経・15面)

《福田俊之》

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