住友ゴム、タイヤの耐久性向上へ画期的発見…ゴム破壊メカニズムを解明

ゴム材料に生じる割れ目や裂け目が進行する「き裂現象」のメカニズム
ゴム材料に生じる割れ目や裂け目が進行する「き裂現象」のメカニズム全 1 枚

住友ゴム工業は、タイヤの耐久性能を決定する重要な要因であるゴムの破壊メカニズムを解明したと発表した。

この研究成果は、ドレスデン工科大学(ドイツ・ザクセン州)のGert Heinrich教授との共同研究によるもので、3月6~7日に米国フロリダ州オーランドで開催された米国化学会の招待講演で発表された。

ゴム材料に生じる割れ目や裂け目が進行する「き裂現象」は、タイヤの耐久性能を決定する重要な要因。これまでは引き裂き試験などでゴムの耐久性を評価していたが、き裂先端のミクロスケールでの構造変化については不明点が多かった。

今回の研究では、シミュレーション技術を駆使してゴムのき裂先端にかかる力を解析し、き裂を決定する要因を明らかにした。ゴムのき裂先端では膨張変形を受け、ボイド(物体に含まれる微小な空洞)が発生する。ボイドは成長して合一することで、き裂をさらに悪化させる。一方で、ボイドの発生により、き裂先端に集中する応力が低減することも明らかになった。


《森脇稔》

アクセスランキング

  1. マッスルカー『チャージャー』、内燃エンジン仕様が登場…直6ツインターボで550馬力
  2. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  3. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  4. インフィニティの最上位SUV『QX80』に初の「スポーツ」グレード登場
  5. 日産の高級部門インフィニティ、3台の新型コンセプトカーを世界初公開へ…モントレーカーウィーク2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る