「乗り味」にこだわった英国流チューニングの「ピアッツァ・ハンドリング・バイ・ロータス」【懐かしのカーカタログ】

いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)
いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)全 8 枚

前回ご紹介した「イルムシャー」の登場(1985年11月)からやや時間が空いて、1988年5月に発表(発売は6月)されたのが、もう1台のスペシャルないすゞ『ピアッツァ』、「ハンドリング・バイ・ロータス」だった。

「新しい、しなやかさです。」とは、カタログの最初に記されたコピー。イルムシャーがドイツ流のスポーティな性格に仕立てられたのに対して、こちらはイギリスの名門ロータスの手により、乗り味にこだわったチューニングが施されていた。

いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)

具体的にはフロントサスペンション(ダブルウイッシュボーン)のキャンバー角を0度としたほか、コイルスプリング、スタビライザーなどを専用にチューン。スタビライザーについてはイルムシャーに対してフロントは細く、リヤは太く設定された。

さらにリヤサスペンションに関してはベースの3リンクから北米仕様と同じ5リンクへとグレードアップされ、これも乗り心地の向上に寄与していた。またショックアブソーバーにはイギリス・アームストロング社製のド・カルボン型を採用している。

いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)

タイヤサイズが、ロータスでは195/60 R14とし、イルムシャー(205/60 R14)に対して幅を小さくしていたのも特徴で、6JJ×14サイズのBBS製アルミホイールが組み合わせられた。外観ではウイングタイプの大型リヤスポイラー(ハイマウントストップランプ付き)を備えた。このタイプのリヤスポイラーの場合、リヤワイパーの停止位置は“縦”だった。

室内ではベースグレードのXEと共通デザインのフロントシートを備えたほか、ステアリングホイールはモモ(市販品の“ミステリー”相当)の3本スポークを備えた。

いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)いすゞ・ピアッツァ ハンドリング by ロータス(当時のカタログ画像)

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る