ヒョンデの高級車ブランド「ジェネシス」は、ニューヨークモーターショー2025において、ル・マン24時間レースへの挑戦を見据えたハイパーカー『GMR-001』を発表した。これはジェネシスが世界のモータースポーツ界に本格参入する野心的な一歩となる。
「GMR-001」は、ジェネシスの「Athletic Elegance(アスレチック・エレガンス)」というデザイン哲学を体現。韓国の伝統とモータースポーツの革新を融合させ、世界のレーシングシーンに新たな創造性の基準を打ち立てることを目指している。

車体には、ジェネシスの特徴である「ツーライン」ライティングが採用されている。これは車体の前後を水平に包み込み、幅広さと空力性能を強調するデザインとなっている。また、側面にはなだらかな「パラボリックライン」が特徴的だ。
「GMR-001」のパワートレインとシャシーは、フランスのORECAモータースポーツと共同開発。ハイブリッドシステムを採用し、高い競争力と速度を実現することを狙う。

ジェネシスは既に2025年の欧州ル・マン・シリーズ(ELMS)にLMP2クラスで参戦を開始している。イギリスのジェイミー・チャドウィックとフランスのマティス・ジョベールという2人のドライバーを起用し、スペインのダニエル・ハンカデラを加えた3人で、開幕戦のバルセロナ4時間レースでLMP2クラス優勝を果たしている。
この「GMR-001」は、ジェネシスのパフォーマンスビジョンを具現化するものだ。レース場で得られた耐久性、熱管理、ハイブリッド効率などの技術は、直接的に市販車の性能向上にも活かされるという。