三菱自動車は、MIRAI-LABOと共同開発した「自律型街路灯」の販売を開始した。この街路灯は、岡崎製作所で生産している『アウトランダーPHEV』の使用済みバッテリーを再利用したものだ。
岡崎市は脱炭素先行地域の取り組みとして、この自律型街路灯の初号機を購入し、岡崎市社会福祉協議会サービスセンターに設置した。岡崎市は、この街路灯を照明としてだけでなく、災害時の電力供給源としても活用する予定だ。
自律型街路灯は、使用済みバッテリーを再利用することで、新たなバッテリー製造時のCO2排出を抑制。太陽光パネルで発電した電力のみで点灯するため、使用時のCO2排出がない。外部電源不要で設置場所を柔軟に選択可能。バッテリーに蓄えた電力を外部給電可能で、非常用電源としても活用できる。
この製品は環境省の「地域脱炭素移行・再エネ交付金」の対象事業となる仕様を満たしており、脱炭素先行地域づくり事業および重点対策加速化事業に選定されている自治体を中心に販売拡大が見込まれている。
岡崎市と三菱自動車は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを進めており、自律型街路灯の設置は両者による共同事業第一弾となる。岡崎市は今後、公共施設を中心に自律型街路灯の設置を進め、脱炭素化と防災強化に役立てていく予定だ。
三菱自動車は別の取り組みとして、岡崎製作所の従業員駐車場に約1MW級のソーラーカーポートを設置し、発電した再生可能エネルギーを脱炭素先行地域に供給する計画も進めている。