2つのアキュラ「タイプS」、米国4800km走破の「One Lap of America」に挑戦

HRCが開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『インテグラ・タイプS』と『TLXタイプS』
HRCが開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『インテグラ・タイプS』と『TLXタイプS』全 5 枚

米国のホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)が開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『インテグラ・タイプS』が、世界で最も過酷なグラスルーツモータースポーツイベントの一つ「2025タイヤラック・ワンラップ・オブ・アメリカ」に参戦している。

この1週間にわたる過酷なイベントでは、3000マイル(約4800km)以上を走破し、中西部の9つのレーストラックでのタイムドイベントに参加する。これによりHRCパフォーマンスパーツのプロトタイプの性能と耐久性が徹底的にテストされる。

昨年秋、ラスベガスで開催された「SEMAショー2024」において、HRCは街乗り、サーキット、オフロード用の本格的なHRCパフォーマンスパーツを顧客向けに生産する新事業を立ち上げると発表した。

HRCが開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『インテグラ・タイプS』HRCが開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『インテグラ・タイプS』

特別に準備されたインテグラ・タイプSは、オハイオ州を拠点とするホンダのエンジニア、ジャスティン・ボビンスキとチャド・ギルシンガーが運転を担当する。両者はオハイオ州のホンダ北米自動車開発センター(ADC)で車両ダイナミクスのテストエンジニアを務めている。HARTとHRCのこのコラボレーションにより、HRCはイベントから車両データとドライバーのフィードバックを収集し、各パーツの開発に活かす独自の機会を得ている。

同じくADCのエンジニアのクレイ・デュバルとブライアン・ペンザは、アキュラの35年の歴史の中で最速かつ最高のハンドリングを誇る四輪駆動セダン、アキュラ『TLXタイプS』を操縦している。TLXタイプSは、ターボチャージャー付き355hpのV6エンジンと、トルクベクタリング機能を持つスーパーハンドリングオールホイールドライブ(SH-AWD)を特徴としている。

インテグラにはブリヂストン「ポテンザRE-71RS」タイヤが装着されている。これはグラスルーツレース向けに設計されたポテンザのフラッグシップ製品で、サーキット走行、オートクロス、耐久レースのドライバーを念頭に置いて開発された。TLXには、コーナリングの強化と乾燥路面でのブレーキ性能の向上を実現した、ウェットおよびドライ条件での確実な性能を発揮するブリヂストン「ポテンザスポーツ」が装着される。

HRCが開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『TLXタイプS』HRCが開発中のパフォーマンスパーツを搭載したアキュラ『TLXタイプS』

5月10日まで開催されている第41回ワンラップ・オブ・アメリカは、タイヤラックの本社があるインディアナ州サウスベンドを発着点とする。競技には、セントルイス郊外のワールドワイドテクノロジーレースウェイ、ケンタッキー州のナショナルコルベットミュージアムモータースポーツパーク、バージニアインターナショナルレースウェイなど、アメリカの名高いモータースポーツ施設でのタイムドトラックイベントが含まれる。

ワンラップ・オブ・アメリカに参加するアキュラチームは、北米全域のホンダ関係者で構成されるホンダ・オブ・アメリカ・レーシングチーム(HART)の一部。このプログラムは、ホンダの関係者にレベルラリー、アメリカンラリー協会、パイクスピーク国際ヒルクライム、IMSAスポーツカーレースなどの競技やレースシリーズに参加する機会を提供している。HARTはモータースポーツを通じてホンダの関係者に貴重な経験を提供すると同時に、次世代のホンダとアキュラ製品の開発と製造に車両性能の知見を活かしている。

《森脇稔》

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