好調の日産フォーミュラEチーム、桜デザインのマシンで東京E-Prixに挑む

好調の日産フォーミュラEチーム、桜デザインのマシンで東京E-Rixに挑む
好調の日産フォーミュラEチーム、桜デザインのマシンで東京E-Rixに挑む全 16 枚

日産自動車のフォーミュラEチームは、東京で5月17、18日に開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11(2024/25年)の第8戦および第9戦に参加する。5月14日に横浜市のグローバル本社で、トマソ・ヴォルペ監督とオリバー・ローランド選手らが会見に臨んだ。

フォーミュラEはフル電動のフォーミュラカーで競われるFIA主催世界選手権だ。日産はマニュファクチャラーズランキングで首位、日産フォーミュラEチームはチームランキングで2位に立っている。前戦のモナコE-Prixダブルヘッダーでは、ローランド選手が第6戦で優勝、第7戦ではポールポジションを獲得後2位でゴールし、ドライバーズランキングで首位を維持している。

ローランド選手は、2024年3月に東京で初めて開催されたシーズン10東京E-Prixでは、ポールポジションと2位を記録した。チームメイトのノーマン・ナトー選手も6位入賞だった。ローランド選手は昨年の東京E-Prixについて「初めての東京だったわけだが、ポール獲得は簡単ではなかった。レースでは最後にバッテリーが足りなくなって困った」と振り返る。

東京ビッグサイト(東京国際展示場)を囲むように公道と駐車場を利用してコースが設定されている東京ストリートサーキットは、全長2.582km。コースには18のコーナーがあり、遅いコーナーが続くテクニカルなファーストセクションと3つのストレートが特徴だ。日産によるとオーバーテイクが起こりやすいコーナーは1、10、15、17。

桜デザイン(リバリー)の東京E-Prix用日産フォーミュラEマシン桜デザイン(リバリー)の東京E-Prix用日産フォーミュラEマシン

日産フォーミュラEのバイスプレジデント兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるヴォルペ監督は意気込みを語る。「東京でのダブルヘッダーはチーム母国開催の意義深いイベントだ。東京E-Prixはドライバーのお気に入りだ。今年はコースレイアウトが改良されたので、去年より速いペースとなるだろう」。ローランド選手もレースが速いペースになると予想している。

好調のローランド選手は「これ以上ないいい状態でシーズンに臨んでいる。ドライバーズランキングの首位を維持しているが、個々のレースでその都度、勝とうと努力している。東京のコースのチャレンジや緊張感が大好きだ。昨年同様、ポディウムを狙う」。

西川直志チーフパワートレインエンジニアは、搭載するパワートレインをゼロから開発した人物だ。昨年のレースではローランド選手が最後まで頑張っていたのを近くで見ていたので、2位という結果にも素直に喜べなかったそうだ。「2年前に宣言した開発目標を達成できた。チームとドライバー、全てがうまくいって現在の好調がある」。4月からは量産車の開発部門に異動して、フォーミュラEの技術や経験を市販車にどう活かすか決める立場になった。

会見の最後に、日産フォーミュラEの東京E-Prix専用のマシンデザインが披露された。ヴォルペ監督は「『桜』がテーマ。桜は日本のDNAと言っていい」と説明する。さらに「日産は日本のメーカーとして早くから電気自動車の開発をリードしてきた。フォーミュラEには長期計画で、社内の部署として参戦している。モビリティ社会に影響力を持つこと、これが最終的な参戦意義だ」と説明している。

《高木啓》

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