カーオーディオ配線で起こる“車両火災”のリスク!? 防ぐカギはプロの配線術にあった[音の専門店が頼りになる理由]

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。
「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。全 3 枚

クルマの音響機器のアップグレードを行いたいと思ったときには、“音の専門店”つまりは「カーオーディオ・プロショップ」の門を叩こう。彼らに頼めば、音の良いシステムを確実にセットアップしてくれる。当連載では、そんな彼らのバリューを詳細に解説している。

◆クルマでは電気配線を簡略化する仕組みが導入されている。しかし…

今回は、“音の専門店”なら安全に音響機器を取り付けられることについて説明していく。というのもクルマでは、電気的なトラブルが発生した場合に最悪、車両火災へと発展することもある。なので後付けの電装品を取り付ける際には、安全面にもしっかり配慮する必要がある。

電気的なトラブルが火災に発展し得るその理由は、クルマの仕組みを知ると理解できる。クルマには、電気配線を簡略化するための仕組みが導入されている。それは、「クルマのボディをケーブルとして活用する」というものだ。なので例えばプラス側の配線を車両のメインバッテリーから直接引き込むような配線方式を取る場合でも、マイナス側の配線は機器のそばでボディへと結線すればOKだ。

しかしこの仕組みは、とある危険な状態を生む要因とも成り得る。危険な状態とは、「ショート」だ。

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。

◆例えば、電源線がシートレールにはさまり断線し車両の金属部分に触れると…

ショートとは、プラス側の配線とマイナス側の配線とが直結する現象のことを指す。そしてこれは、非常に危険な状態だ。電気が流れる道の途中に抵抗となるものが存在しなくなるので、一気に大量の電気が流れてしまうからだ。

でショートは、例えば以下のようにして発生する。プラス側の配線がシートレールに挟まりシートを動かしたときに断線し、ケーブルの導体が車両の金属部分に触れてしまうとショートする。結果、瞬時に大量の電気が流れケーブルの被膜が溶け出し付近の可燃性のものを燃やし車両火災へと発展…、なんてことが起こり得るのだ。

なのでカーオーディオ機器を取り付ける際には、電源をメインバッテリーから直接引き込む配線を行う場合に、“音の専門店”ではメインバッテリーのすぐそばに「ヒューズ」を仕込む。

なおヒューズとは、規定以上の電気が流れると切れるという仕組みを持つパーツだ。

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。

◆ヒューズを設定すれば、ショートは防げる。プロならその作業を確実に実行可能!

そのヒューズをメインバッテリーのそばに設定しておけば、万が一どこかでショートが起きたときヒューズの働きにより電気の流れが瞬時に遮断され、ショートが終わりケーブルが溶け出すような事態を防げる。

ただし、ヒューズの設置はやみくもには行えない。その電装品が必要とする電気量を送るのに支障のない通電量が確保されたものを選択する必要がある。

そしてヒューズの固定をしっかり行う等の安全対策を実行しながら、設置しなくてはならない。“音の専門店”は、そこのところも十二分に配慮した上でヒューズの取り付け作業を行える。

ところで“音の専門店”はプラス側の電源配線をどこから取るかについても、状況に即したベストを選べる。安全性はもちろん、コスト面や音質面までも鑑みて最善の選択を行える。

今回は以上だ。次回以降も“音の専門店”のバリュー解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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