GMのGMCブランドは、高性能電動ピックアップトラック&SUVの『ハマーEV』の2026年モデルを米国で発表した。新たに搭載される「キングクラブ」と呼ばれる後輪操舵モードにより、オフロード性能が一段と向上する。
2026年モデルで追加されたキングクラブモードは、標準装備の四輪操舵システムをさらに進化させたもので、後輪が前輪よりも大幅に速く旋回することで、オフロードでの取り回しや障害物回避、岩場走破時の機動性を高める。この機能は2026年モデルの「2X」と「3X」トリムのピックアップとSUVに標準装備されるだけでなく、2022年から2025年モデルのオーナーにも今年後半に無線アップデート(OTA)で提供される予定だ。

また、2026年モデルには、限定生産される「カーボンファイバーエディション」も登場。3Xピックアップ向けに用意されるこのモデルは、24モジュールバッテリーを搭載し、ソフトウェアと駆動システムの最適化により、0-60mph(約96km/h)加速を2.8秒で達成する。これはハマーEV史上最速の加速性能となる。
カーボンファイバーエディションは、専用の「マグナスグレーマット」外装と「ベロシティエンバー」内装テーマを採用。22インチカーボンファイバーブラックホイール、オールテレーン対応タイヤ、ミラーキャップとスキッドプレートのカーボンファイバーインサートなどが標準装備される。

2026年モデルでは、車両間および車両から家庭への双方向充電機能も新たに導入する。他のEVへの給電や、適切な装備を整えた家庭への非常用電源供給が可能になる。
さらに、ハンズフリー運転支援システム「スーパークルーズ」も強化され、Googleマップとの連携によるレーン案内や、ハンズオン機能の追加など利便性が向上している。
24モジュールバッテリーを搭載した3Xピックアップは、1160hpのパワーと1万3000lb-ft(約1万7600Nm)ものトルクを発揮し、クラス最強のパワーを誇る。また、ダンパーチューニングの最適化により、全体的な乗り心地も改善されている。
