余裕ありすぎ、制限高さ1.7mの低いガード…総武線・千駄ケ谷~代々木

総武線・千駄ケ谷~代々木間の大通ガード
総武線・千駄ケ谷~代々木間の大通ガード全 8 枚

制限高さ1.7mの標識があやしい……。東京の渋谷区にも桁下の低いガードがいくつかある。新宿寄りの千駄ヶ谷だ。総武線千駄ケ谷~代々木間の「大通ガード」が、現地の標識や表示では制限高さ1.7mとなっているのだが、通行する車や人と比べると2mはある。

線路は台地の南向きの緩い斜面を、低い土手で横切っており、そこに桁下の低いガードがいくつかある。線路は東西方向に走り、南側に首都高速道路4号線が並走し、ガードは鉄道と高速道路をまとめてくぐり抜ける。なお町名は小さい「ヶ」の千駄ヶ谷で、駅名は大きい「ケ」の千駄ケ谷だ。

南口が千駄ヶ谷4丁目、北口が5丁目になる大通ガードは、制限高さ1.7mの標識が立つものの、普通なら1.8mや1.9mと書かれてよい高さだ。全高1925mmのトヨタ『ランドクルーザー300』でもガードは通れると思うが、付近の道幅が狭く、南から北へ抜けたらそのあとで立ち往生、北口へはそもそも到達できないだろう。

現地の掲示物には「大通り」の表記も見られるものの、いずれにせよ文字から連想されるような幅の広い道ではない。大通は至近の旧町名(現在の千駄ヶ谷4丁目の一部)に由来すると思われる。さらにその由来となった大通りはガードから南へ離れた、4丁目の中央部を通る青山街道の別名だ。

大通ガードからひとつ代々木駅寄りの「仲道ガード」は制限高さ2.0mとなっており、こちらは実情に合っている。このガードも南口が千駄ヶ谷4丁目、北口が5丁目だ。「仲道」は地域の中央通りの意味か。江戸期の地図で、ガードから北西に伸びる道に、「仲丁通」と記載されているものがある。

奥が八幡前ガード(総武線・千駄ケ谷~代々木間)、写真左手は新宿御苑奥が八幡前ガード(総武線・千駄ケ谷~代々木間)、写真左手は新宿御苑

大通ガードからこんどはひとつ千駄ケ谷駅寄りの「八幡前ガード」は、千駄ヶ谷1丁目の南口から6丁目の北口への一方通行で、桁下高さは3.3m。特に低くはないが、ガードを抜けてから登っていく坂道は、アニメ映画『言の葉の庭』に出てくる“聖地”だ。「八幡前」は旧町名(現在の千駄ヶ谷1丁目の一部)で、町の南に鳩森八幡神社がある。

車でのアプローチは、大通ガードと仲町ガードは南北両側から、八幡前ガードは南側から。北側は狭い路地と一方通行と丁字路が混ざって、通り抜けしにくい住宅地だ。南側は3か所とも都道414号四谷角筈線と接続するが、入るのも出るのも右折しにくいので、入るときは明治通りの北参道交差点から接近して左折、出るときは左折して国立競技場方面に抜けるのがスムーズだろう。南の都道側からは首都高速の下の駐車場の間を入っていくので、駐車場の出入り口と間違えないようにしたい。

車を降りて観察するなら、その首都高速の下の駐車場に車を置けると都合が良い。それ以外のコインパーキングは少し離れた場所になってしまう。なお駐車場のフェンスには「スケボー見たら110番」の掲示があった。「スケボー走行禁止」でもなく、「スケボーの事故発生」でもなく、見たらいきなり110番だ。スケボーを使った凶悪事件が続発しているのかもしれない。



こちらは低い
制限守ってもぶつかる! 高さ1.7mの低いガード…京王線・笹塚~代田橋
https://response.jp/article/2025/05/29/396353.html

《高木啓》

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