ブリヂストンは、8月に開催される「Bridgestone World Solar Challenge(BWSC)」において、パートナー企業との共創により開発した新たな再生資源を初採用したタイヤを供給すると発表した。
今回供給するタイヤは、再生資源・再生可能資源比率を65%以上に向上させた「ENLITEN」技術搭載タイヤで、17か国・地域から参加する33チームに提供される。
BWSCは2年に一度開催される太陽光による限られた電力でオーストラリア大陸を約3000km縦断する過酷な世界最高峰のソーラーカーレースだ。ブリヂストンは2013年よりこのレースを支援している。
今回の大きな特徴は、ブリヂストンとして初めて、タイヤを原材料に「戻す」リサイクル技術を採用したことだ。ENEOSとの共創により、使用済みタイヤの精密熱分解で得られた再生カーボンブラックを開発・採用した。

また、日本製鉄および山陽特殊製鋼との3社共創により、使用済みタイヤから製造した再生スチールをタイヤの補強材であるビードワイヤーに初めて採用している。
さらに、テイジン・アラミドの新素材であるサーキュラー原料を使用したアラミド「トワロン」なども採用し、環境性能を大幅に向上させた。
輸送面でも環境配慮を徹底し、DHLのGoGreen Plusソリューションを利用。持続可能な船舶燃料の使用により、ライフサイクル全体でのCO2排出量を最大85%削減する低炭素輸送を実現している。
ブリヂストンは、BWSCを「走る実験室」として技術を磨き、今後のサステナブルなグローバルモータースポーツ活動の強化とモビリティの未来に向けたイノベーション加速を目指している。