再生資源65%以上使用の新タイヤ、ブリヂストンが世界ソーラーカーレースに供給へ

2025 BWSC向け「ENLITEN」技術搭載タイヤ
2025 BWSC向け「ENLITEN」技術搭載タイヤ全 3 枚

ブリヂストンは、8月に開催される「Bridgestone World Solar Challenge(BWSC)」において、パートナー企業との共創により開発した新たな再生資源を初採用したタイヤを供給すると発表した。

今回供給するタイヤは、再生資源・再生可能資源比率を65%以上に向上させた「ENLITEN」技術搭載タイヤで、17か国・地域から参加する33チームに提供される。

BWSCは2年に一度開催される太陽光による限られた電力でオーストラリア大陸を約3000km縦断する過酷な世界最高峰のソーラーカーレースだ。ブリヂストンは2013年よりこのレースを支援している。

今回の大きな特徴は、ブリヂストンとして初めて、タイヤを原材料に「戻す」リサイクル技術を採用したことだ。ENEOSとの共創により、使用済みタイヤの精密熱分解で得られた再生カーボンブラックを開発・採用した。

実証機より得られた再生カーボンブラック実証機より得られた再生カーボンブラック

また、日本製鉄および山陽特殊製鋼との3社共創により、使用済みタイヤから製造した再生スチールをタイヤの補強材であるビードワイヤーに初めて採用している。

さらに、テイジン・アラミドの新素材であるサーキュラー原料を使用したアラミド「トワロン」なども採用し、環境性能を大幅に向上させた。

輸送面でも環境配慮を徹底し、DHLのGoGreen Plusソリューションを利用。持続可能な船舶燃料の使用により、ライフサイクル全体でのCO2排出量を最大85%削減する低炭素輸送を実現している。

ブリヂストンは、BWSCを「走る実験室」として技術を磨き、今後のサステナブルなグローバルモータースポーツ活動の強化とモビリティの未来に向けたイノベーション加速を目指している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
  3. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  4. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  5. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る