日産自動車は6月17日、第3世代となる新型『リーフ』をグローバル向けに発表した。クロスオーバータイプのEVとして刷新され、デザイン、性能、機能の各面で進化している。デザイン面では、日産『アリア』から導入した“タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム”の思想を発展させた。
神奈川県厚木市にある日産グローバルデザインセンターが手がけた新型リーフのエクステリアデザインは、空力性能と造形美を両立させた。田勢信崇プログラム・デザイン・ダイレクターは「初代リーフはEVの草分け。新型は次世代のパイオニアになるよう、デザインを一新した」と語る。
●ファストバックシルエット
フロントはグリルレスの彫刻的なバンパーがボンネットラインとスムーズに融合し、空気抵抗を低減。田勢プログラム・デザイン・ダイレクターは「日産のEVラインナップのど真ん中にいるモデルとしての存在感を意識した。“Vモーション”は左右に広がり、発光部の面積も増やした」と説明する。
サイドビューはファストバックのような滑らかなラインを描き、格納式のフラッシュドアハンドル(日産初)やフラットなアンダーボディとともに、空力性能の最適化が図られている。フラッシュ=ボディと面一(つらいち)のフラッシュドアハンドルは、風切り音の低減にも貢献する。田勢プログラム・デザイン・ダイレクターはデザインのテーマとして“スーパーエアロ”と“スーパーフラッシュ”を挙げる。
リアセクションには、日本刀(カタナ)を想起させるウィンドウラインのアクセントや、グロスブラックのテールゲート中央に配置された「NISSAN」ロゴが存在感を示す。空気抵抗係数(Cd値)は、日米仕様で0.26、欧州仕様の一部では0.25を達成した。

●「II三」パターンを探せ!!
チャージングポートリッドには、第3世代の幕開けを象徴する「II三」パターンが刻印されている。これはデザインセンターが独自に考案したアイコンであり、新型リーフの遊び心と創造性を示すものだ。『チルアウト』コンセプトカーで最初に採用されたモチーフで、今後“隠れアイテム”のように、新型車に使われる。言わずもがなだが、「に・さん」→「にっさん」→「日産」の洒落だ。
新型リーフではライティングデザインも刷新された。フロントにはVモーションを表現するシグネチャーランプと、LEDライトバーを備えた一文字のイルミネーションが配される。リアはLED 3Dホログラフィックリアコンビネーションランプにより、“デジタル禅”の世界観を立体的に演出。視認角度により奥行きが変化するホログラム効果も特徴だ。ここにも「II三」パターンが見られる。照明類は、ドライバーが車に近づくと点灯するウェルカムシーケンス、離れると消灯するフェアウェルシーケンスにも対応する。
●エクステリアカラーは8種、2トーン仕様も用意
エクステリアカラーは8種を展開し、上位グレードにはコントラストの効いたブラックルーフとの2トーン仕様も用意。米国仕様には「シープリーズブルーパール」など個性的な色も採用される。ホイールは以下の3種:フルカバー付き18インチスチールホイール、18インチアルミホイール、235/45R19タイヤを装着した19インチアルミホイールを設定した。
新型リーフは、今後米国を皮切りに2025年秋から販売開始予定で、日本を含む他地域でも順次展開される見込みだ。なお、これらの仕様は2025年6月時点の情報であり、詳細は、各市場での発売時に発表される。
■日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
https://response.jp/article/2025/06/17/397111.html