フェラーリの新型V8スポーツ『アマルフィ』があえて「ローマ後継モデル」を明言する理由

フェラーリ アマルフィ
フェラーリ アマルフィ全 24 枚

日本時間7月2日早朝に情報解禁となったフェラーリの新型車がある。名前は『アマルフィ』。由来は世界遺産にもなっているイタリアを代表する風光明媚な海岸線だ。ポルトフィーノ、ローマに続くイタリアを象徴する地名である。そんなモデルのアンベールに立ち会った。マラネッロにあるフェラーリ本社での出来事である。

フェラーリの新型V8スポーツ『アマルフィ』

発表の場となったのは本社敷地内にあるスタイリングセンターで、広報部長ジョアン・マーシャル氏の進行のもと、3名の責任者が登壇した。マーケティングと販売を担当するエンリコ・ガリエラ氏、技術部門のジャンマリア・フルジェンツィ氏、デザイン部門のトップに君臨するフラビオ・マンゾーニ氏だ。まさに今日のフェラーリの主軸となる顔ぶれである。

◆「すべてのフェラーリはスポーツカーである」

フェラーリ アマルフィフェラーリ アマルフィ

アマルフィのスタイリングは、ご覧になってわかるように『ローマ』の後継となる。ルカ・ディ・モンテゼーモロ氏時代のフェラーリは「後継」という言い方を嫌っていたが、今はそうではなく明言する。それを鑑みるとデザインの大幅変更をしなかった理由が想像できる。ローマのデザインは完成度が高すぎたといったところだろう。なので、止めるのはもったいないし、手を入れすぎてネガティブな方向へ行ってしまいマーケットから拒否反応が起こるのは避けたいという考えだ。よって、その延長線上のデザインで仕上げたに違いない。

ただそうは言っても全面的に改良されたのは確か。フロントと左右のガラス以外流用パーツは無いという。フロントグリルは印象を変え、パンパー類はエアロダイナミクスをさらに最適化した。それにリアの可変式スポイラーもそう。デザインを壊さずそれを実施した。

フェラーリ アマルフィフェラーリ アマルフィ

フラビオ・マンゾーニ氏はこう言っていた。「アマルフィを可能な限りピュアでシンプルなものにしたかった」と。そして不要なデザイン要素を排除し、機能に必要な最小限のラインを追求した。

フェラーリのラインナップにおけるアマルフィのポジショニングは、最も「スポーツカードライバー」寄りとなる。この「スポーツカードライバー」は「GT」に代わる言葉で、GTカーとは別であることを意味する。彼ら曰く、「すべてのフェラーリはスポーツカーである」ということだ。ちなみにこのベクトルの反対側は「パイロット」。その最たるものは『SF90ストラダーレ』となる。

◆電動化なしの純V8ツインターボを搭載

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そんなアマルフィのパワーソースはローマから継承する3.9リットルV8ツインターボで、最高出力はローマ+20馬力の640馬力を発揮する。純粋な内燃機関で、駆動用バッテリーやモーターは搭載しない。理由はそれぞれのカテゴリーで最適なものを供給するという考えだ。きっとレーシングコンストラクターでもある彼らの中の電動化は、高出力を必要とするマシン用アイテムなのだろう。

エンジン自体の改良点は、さらなる高回転化と軽量化が行われた。カムシャフトを再設計し1.3kg軽くしている。また吸排気システムにも手を入れサウンドを向上させた。パワーだけでなく、ドライブフィーリングや運動性能、聴こえてくるサウンドにもこだわるがフェラーリらしい。

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ビークルダイナミクスでは、ブレーキ・バイ・ワイヤとABS Evo、6Dセンサーの採用などがニュース。これらのシステムはそもそもパフォーマンス重視のモデル向けに開発されたが、現在は全速度域で鋭い制動力を可能にしている。これ以外にもトピックスはたくさんあるが、それはまた次回テストドライブしてからお伝えしよう。高回転型エンジンとハンドリングはおおいに気になる。

◆2026年第一四半期からデリバリー開始

といったアマルフィのデリバリーは2026年第一四半期にヨーロッパでスタートする。まずはお膝元からだ。とはいえ、フェラーリにとって日本は大事なお客さんだからあまり時差なく届くであろう。港区あたりで見かける日はそれほど遠くなさそうな気がする。

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《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

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