住友ゴム工業が、タイヤ事業における循環型ビジネス構想「TOWANOWA(トワノワ)」の一環として、資源循環型カーボンブラックを一部レース用タイヤに採用した。
同社初の資源循環型カーボンブラック採用製品となるこのタイヤは、8月2日から3日に静岡県の富士スピードウェイで開催される「2025 AUTOBACS SUPER GT」第4戦GT300クラスに投入される。
資源循環型カーボンブラックは、2025年1月から三菱ケミカルと協業で取り組みを進めてきた。住友ゴムがタイヤ製造工程で発生するゴム片や使用済みタイヤの粉砕処理品を三菱ケミカルに供給し、三菱ケミカルがそれらをコークス炉に投入してケミカルリサイクルすることで製造している。
現状、燃焼され熱源として再利用されているゴム片や使用済みタイヤを資源として再利用するシステムを構築することで、CO2排出量の削減が期待できる。
今回のGT300クラス用タイヤに加えて、2025年中には一部乗用車向けタイヤへの採用も予定している。
「TOWANOWA」は、バリューチェーン上の5つのプロセスからなる「サステナブルリング」と各プロセスから収集したビッグデータを連携させる「データリング」で構成されており、二つのリング間でデータを共有・活用することで新たな価値提供を目指している。