AIスタートアップのOllo(オロ)は5日、作業分析AIソフトウェア「Ollo Factory」が日産自動車に正式採用されたと発表した。「Ollo Factory」を通じて、日産自動車の生産性向上を支援する。
日産自動車は生産性向上の一環として、AIを活用した作業分析の導入を検討してきた。2024年秋に「Ollo Factory」の検討を開始し、完成車両組立工程で実証実験を実施した。完成車両組立工程は作業者が車体の下や中に入り動く範囲が広いため、AI作業分析の導入が難しいとされていたが、作業員がウェアラブルカメラを装着し撮影した動画を「Ollo Factory」で分析することで、同工程での作業分析が可能であることを実証した。
この実証結果を踏まえ、日産自動車は「Ollo Factory」を正式に採用した。AIによる要素作業の自動分割と同期された動画の比較が可能となり、ウェアラブルカメラの活用で作業者が動き回る現場でも正確な分析ができる。これにより、ベテラン作業者と新人作業者の比較分析を通じて習熟速度の向上や育成時間の短縮、全体的な作業改善が期待されている。