ボクスター&ケイマンの進化と戦略、ポルシェ復活の歩み

ポルシェ 356スパイダー No. 1
ポルシェ 356スパイダー No. 1全 6 枚

三樹書房は、ポルシェのミッドエンジンスポーツカー『ボクスター』および『ケイマン』の誕生から現在に至るまでの軌跡をまとめた書籍『ポルシェ ボクスター&ケイマン - 新たなるブランドの誕生とその軌跡』を刊行した。

本書は、ポルシェジャパンの協力のもと、プレスリリースを基にした正確な記録と、車種ごとの解説、メディアによる試乗記や著者自身の体験記を含め、ボクスターとケイマンという2つのモデルの全貌に迫る構成となっている。掲載される公式写真はすべてオールカラーで、資料性とビジュアル性の両面を兼ね備える。

ボクスターの誕生は、1990年代に経営危機に瀕していたポルシェを立て直す契機となった。同社は比較的求めやすい価格帯のミッドエンジンスポーツカーという新たな戦略により、市場の支持を獲得。1996年に登場した初代ボクスターは、モータースポーツで名を馳せた「550スパイダー」の思想を受け継ぎ、ポルシェの原点を感じさせるモデルとして人気を博した。

2005年にはクーペボディのケイマンが加わり、『911』と並ぶ新たなスポーツカーの柱としてラインナップを拡充。以後も進化を重ね、現在は「718ボクスター」、「718ケイマン」として世界中のファンを魅了し続けている。

ポルシェは2022年度、世界で30万9884台を販売し、うち718ボクスター/ケイマンは1万8203台を占めた。SUVの販売比率が高まる中にあっても、スポーツカーの人気は根強く、ボクスターとケイマンはポルシェのスポーツカー文化を支える重要な存在であり続けている。

本書では、両モデルの技術的背景だけでなく、誕生の裏側やブランド内での戦略的位置付けまでを掘り下げて紹介しており、ポルシェファンやスポーツカー愛好者にとって読み応えのある内容となっている。

ポルシェ・ボクスターS(986)ポルシェ・ボクスターS(986)

ポルシェ ボクスター&ケイマン
新たなるブランドの誕生とその軌跡
著者:相原俊樹
発行:三樹書房
体裁:B5判・上製・196頁(オールカラー)
定価:8800円(本体価格8000円+消費税10%)

目次
第1部 ボクスターが誕生するまで
第2部 ヴェンデリン・ヴィーデキング
第3部 デザインスタディに向けて
第4部 初代986型 ボクスター
第5部 初代986 型ボクスターの進化を追う
第6部 2代目987 型ボクスター
第7部 初代987型ケイマン
第8部 3代目981型ボクスター
第9部 2代目981型ケイマン
第10部 4代目718ボクスターと3代目718ケイマン
第11部 ポルシェの世界を楽しむ

『ポルシェ ボクスター&ケイマン』『ポルシェ ボクスター&ケイマン』

出版・編集関連事業に携わる方々へ:御社で発行されるモビリティ(自動車、モーターサイクルなど)関連書籍/雑誌を当編集部までお送りください。『レスポンス』サイト上にて紹介いたします。送り先は「〒164-0012 東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー17階 株式会社イード『レスポンス』編集部」。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  3. コルベット史上最強の「ZR1X」、60年ぶりマット塗装の限定車は約3575万円から
  4. 「リアウィンドウがない」のが斬新と評価! ポールスター『4』がデザイン賞の最高賞に
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る