街乗りでも効く! ペダルタッチをカチッと仕上げるフルード活用術~カスタムHOW TO~

街乗りでも効く! ペダルタッチをカチッと仕上げるフルード活用術~カスタムHOW TO~
街乗りでも効く! ペダルタッチをカチッと仕上げるフルード活用術~カスタムHOW TO~全 1 枚

ブレーキチューンでそのペダルタッチを大きく左右するのがブレーキフルードの交換。スポーツ走行するなら耐熱性の高いフルードが必須であるし、普段乗りでもペダルタッチのチューニングが可能。扱いやすいブレーキにすればもっとドライビングはしやすくなる。

◆ブレーキフルードの役割と仕組み

ブレーキはペダルの先にあるマスターシリンダーと呼ばれるシリンジのような装置を足で踏み、ブレーキフルードを圧送している。配管やパイプを通ったフルードはブレーキキャリパー内にあるピストンシリンダーを押し、パッドをローターに押し付けて摩擦させ、クルマを止めている。

この圧力を伝える役割を持つのがブレーキフルードである。ブレーキオイルとも呼ばれるが潤滑が目的ではなく、圧力を伝えるのがフルードの主な仕事である。

◆ベーパーロックとDOT規格の選び方

サーキット走行などをするとブレーキは多大な熱にさらされる。するとキャリパーやホース内部のフルードが沸騰してしまう。沸騰して気泡が生まれると、ブレーキを踏んでも気泡が潰れるばかりでピストンを押すことができずブレーキが効かなくなってしまう。これがベーパーロック現象と呼ばれるもの。

純正フルードはDOT3がほとんどで、これは耐熱性はそこそこにロングライフなのが売り。そこでスポーツ走行では沸点の高いDOT4やDOT5.1などのスポーツフルードに交換するのが一般的なのだ。

フルードにはDOTなどいくつかの規格があり、沸騰温度が高いものほどスポーツ走行に適しているがその引き換えにライフが短い傾向にある。だが、ベーパーロック現象が起きるよりは、ある程度のサイクルでフルード交換したほうがいいので、サーキット走行をする方はぜひスポーツフルードへの交換をオススメしたい。

また、フルードによってペダルタッチはカチッとさせることもできる。スポーツフルードではペダルタッチをカチッとさせて繊細なコントロールができるようにやや粘度を高めに作られていることがある。こういったフルードにすると思ったとおりにクルマを止めやすくなるので、サーキットを走らずともオススメ。街乗りオンリーのクルマでもブレーキを扱いやすくできる立派なチューニングパーツのひとつなのだ。

そして、ここ10年以内に生産されたクルマでサーキットを楽しむならオススメしたいのがCLASS6のフルード。このCLASS6というのは最近のABSやスタビリティコントロールに対応した規格のフルードのこと。やや粘度が低めでペダルタッチはこれまでのスポーツフルードに比べると若干柔らかくなる。

しかし、電子制御が介入しても素早く解除できるのが特徴。電子制御とのマッチングがよいのだ。また、やや柔らかめのペダルタッチはサーキットで強いブレーキを踏んだときに、パッドがローターにカツンと噛みついてABSが作動するのを防いでくれる。
ペダルタッチだけで比べればこれまでのDOT4やDOT5.1などに譲るが、サーキットで最新の車両で走ろうと思ったらCLASS6のフルードはその扱いやすさに驚かされるだろう。それだけフルードによる変化が大きいのだ。

◆交換サイクルと実践メンテ術

スポーツフルードは年に1回程度は交換していただきたい。やはりDOT3のフルードに比べれば空気中の水分を吸収しやすく、劣化していくスピードが速い。DOT3であれば車検ごとの交換で十分だが、スポーツフルードとなるとそうもいかないのだ。

しかし、サーキット走行をするなら、走行後に高温になりがちなキャリパーやホース付近のフルードだけ抜いて、上から新しいフルードを注ぎ足すのもあり。年に3回走行するなら、その3回でフルードが入れ替わるくらいエア抜きしつつフルードを交換すれば常に良いフィーリングが維持できる。

同じ規格のスポーツフルードでも各社によって特徴がある。ペダルタッチが硬質なもの、柔らかめなものなどがあるので、自分好みのものを見つけてもらいたい。できるだけ他社のフルードは混ぜないほうがよいので、いつも同じフルードで定期的に交換するのがオススメの使い方である。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

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