特定非営利活動法人のSAPESI-Japan(南アフリカ初等教育支援の会)は8月29日、全国の自治体や図書館が保有する移動図書館車両を譲り受け、南アフリカ共和国の初等教育支援に活用すると発表した。
自治体で使われなくなった移動図書館車の寄贈を呼びかけている。
対象となる車両は移動図書館車として利用された後、役目を終えたもの。2025年9月より順次受付を開始し、国内で整備後に海上輸送で南アフリカ共和国各州の教育省へ寄贈される。寄贈された車両は図書室のない公立小学校を巡回し、子どもたちに図書を届ける活動に使用される。
すべての車両が南アフリカで活用できるわけではないため、寄贈希望者はまずSAPESI-Japanに連絡し、車両の状態についてヒアリングを受ける必要がある。
寄贈された移動図書館車は南アフリカ共和国の州教育省を通じて公立小学校を巡回し、図書館のない地域の子どもたちの学びを支える重要な役割を果たす。直近では沖縄県糸満市の「くろしお号」が寄贈されている。
この活動は日本とアフリカの地域を国境を越えてつなぎ、次世代の教育機会を支えるバトンリレーとなっている。横浜市で開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)で示された日本企業・自治体やNGOによる教育・インフラ支援とも連携している。
本プロジェクトは日本NGO連携無償資金協力の支援を受けており、全国の自治体の協力と商船三井の海上輸送の特別協力により、2009年以来計54台の移動図書館車を南アフリカに寄贈してきた。
SAPESI-Japanは2008年12月に設立され、南アフリカで2006年に設立されたSAPESIの日本側姉妹団体として、日本からの移動図書館車の送付事業を継続している。南アフリカの各州教育省は寄贈車両の運行に必要な司書や運転手、予算を確保し、現地での活動を支援している。