定年を迎える前に希望退職を募集する場合は、例えば、一般的には業績不振の日産自動車のように人件費の削減などのリストラを目的とするケースが頭に浮かぶが、三菱電機の場合は過去最高益を更新する中で「人員構成の若返り」をはかるための早期退職のようだ。
三菱電機が2026年3月15日時点で満53歳以上かつ勤続3年以上が経過した正社員などを対象に希望退職を募集すると発表した。きょうの読売や日経など各紙にも「三菱電機が希望退職募集、53歳以上、最高益下、若返り図る」などとのタイトルで報じている。
それによると、三菱電機は2026年3月期予想で連結純利益(国際会計基準)が前期比5%増の3400億円と3年連続で過去最高を見込むほどに足元の業績は絶好調。ただ、防衛事業やビル設備が足元の業績をけん引する一方、ファクトリーオートメーション(FA)システムや自動車部品を中心に売上高8000億円分の事業では「撤退も視野に事業を続けるかの見極めを進めるなどポートフォリオ改革を打ち出している」(日経)という。
こうした中、通常の退職支援制度を拡充し、一時金を加算する特別措置などを導入するという。募集期間は25年12月15日~26年1月9日としており、募集人数は定めていないが、三菱電機単体の従業員約4万2000人のうち正社員約8000人と再雇用者約2000人が条件に該当するという。
以前、ホンダでも早期退職を募集したところ、応募者が殺到して募集期間の途中で打ち切ったという例もあった。はたして三菱電機の場合も計画通りに“若返り”をはかれるのかどうかも注目だ。
2025年9月9日付
●日経平均一時800円高、退陣表明受け (読売・1面)
●手を使わず操作、ホンダ電動いす、「アシモ」の技術活用(読売・9面)
●三菱電機希望退職を募集、業績は好調若返り狙う (朝日・7面)
●都市対抗野球、決勝、春日井市(王子)対岡崎市(三菱自動車岡崎) 愛知県勢対決春日井市団結力でV(毎日・13面)
●中国8月新車販売、トヨタ・日産がプラス (産経・8面)
●トヨタも挑む「ソフトで貢献」(日経・7面)
●独自動車ショー開幕、欧州車エンジン回帰、EV失速、HWはHV初回復(日経・13面)