住友ゴムグループのダンロップタイヤは9月16日、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)が主催する「全日本ロードレース選手権シリーズ」および「地方ロードレース選手権シリーズ」のST1000クラスに対し、ワンメイクタイヤ供給を2028年まで継続すると発表した。
ST1000は市販用リッターバイクをベースに、改造範囲が制限された市販状態に近いマシンを使用するクラス。世界耐久選手権「SST」やアジアロードレース選手権「ASB1000」などのレギュレーションにも近く、グローバルな視点でも魅力的なクラスとなっている。
ダンロップはST1000クラスが発足した2020年からワンメイクでタイヤを供給してきた。今回の契約により、2026年から2028年の3シーズンにわたり、合計9年間のワンメイクタイヤメーカーとして継続供給することになる。
注目すべきは、2026年シーズンから新型リアタイヤ「SPORTMAX SLICK」の供給を開始することだ。このタイヤはアジアロードレース選手権(ARRC)ASB1000で使用されており、新しいリアタイヤの性能を発揮するため、全日本および地方選手権においてタイヤアドバイザーを活用し、ライダーのさらなるタイムの向上とレース結果の向上を目指すという。
指定タイヤは、ドライ用がフロント「KR149」(120/70R17)、リア「SPORTMAX SLICK」(200/60R17)、ウエット用がフロント「KR189」(120/70R17)、リア「KR405」(190/60R17)となる。
MFJ会長の鈴木哲夫氏は「2020年に新設されたST1000クラスは、競技の公平性と参加者の負担軽減を目的に、ワンメイクタイヤ制度を導入した。創設以来、信頼性の高いダンロップブランドのタイヤを提供してもらい、深く感謝したい」とコメント。
ダンロップタイヤの河瀬二郎社長は「ダンロップタイヤは2020年のST1000クラス開始時より、ローコスト・イコールコンディションを目的とした市販車1000ccプロダクションクラスの趣旨に賛同し、オフィシャルサプライヤーとしてタイヤを供給してきた」と述べ、引き続きロードレース業界への貢献を表明した。