ポルシェは現在、電動『カイエン』の新型ファミリーを開発中だ。お届けする新情報は、ニュルブルクリンクで目撃された、これまでに見たことのないリアウィングと、エアロダイナミクスのアップグレードを施したテスト車両だ。
【スクープ画像】ポルシェ カイエンEV ターボGT のプロトタイプ
数週間前、最小限のカモフラージュが施された「カイエン」と「カイエン・クーペ」が目撃された。アクティブ・エアロ・フラップを装備したテスト車両はターボモデル開発用だとわかったが、今回のプロトタイプはシリーズの頂点に立つ最強の「クーペ・ターボGT」だと思われる。
ポルシェは電気自動車への取り組みを縮小したばかりで、電気自動車のみだった新型車プロジェクトをガソリン車とハイブリッド車の両方のラインナップにするなど、既存のEVラインナップが変化を続けている。その中心となるモデルがカイエンのEVだ。

フル電動カイエンにどれほど需要があるか不明だが、ポルシェは着実に開発を進めており、2026年の市場投入をめざしているという。SUVとクーペの両方のモデルが用意されるカイエンEVのラインナップには、“ターボバッジ”が輝く超高性能モデルも含まれると予想される。もちろん、EVにターボエンジンは搭載されないので、ポルシェはメカニズムよりマーケティングを優先させる姿勢だ。
ここ数か月、スパイカメラマンがテスト走行するカイエンEVのプロトタイプを複数回撮影したが、ニュルブルクリンクでテスト走行中を撮影したこの車両は、それらとは異なっている。
これまでのテスト車両との最も大きな変更点は、リアにある。今回のプロトタイプのデッキリッドには、固定式のリアウイングが装備され、後輪へのダウンフォース発生に間違いなく貢献している。『タイカン・ターボGT』のものほど大型ではないが、カイエンのスポーツ性能をいっそう高めていることは間違いない。

リアバンパーには新しい空力エレメントが採用され、アーチはよりアグレッシブにフレアしている。側面でも、フロントフェンダーのベントや、部分的にブラックパーツで隠された新しいバンパーなど、独自の要素がいくつか施されている。
ポルシェはすでに、電気自動車のカイエンが1000ps以上を発揮すると発表しているので、フラッグシップのターボGTの出力は、1200ps以上となる可能性もあるのだ。バッテリーパックは、このフラッグシップモンスターを含む全モデルに、最大400kWの充電速度に対応するLG製の113kWh NMCバッテリーパックが搭載されると予想される。