自動車整備人材確保・育成推進協議会は国土交通省と連携し、10月31日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025(以下JMS 2025)」に子ども向けの体験ブース「チャレンジ!未来の自動車整備士!」を出展する。
このブースでは、子どもたちが実物のクルマや工具に触れ、自動車整備士の仕事を体験できる。具体的には、インストラクターの指導の下、点検や修理、ボルトやネジの締め付け、エンジンの分解・組み立て、大型タイヤの点検作業など四つの体験が実施される。対象は未就学児から小学生で、種類によって予約の有無や時間が異なる。

日本の自動車関連産業は約558万人の就業者数を抱え、製造品出荷額は62兆7942億円と国内製造業の約2割を占める基幹産業。一方で、自動車整備士は国家資格を有しながらも高齢化や人材不足という課題に直面している。
今回の体験ブースは、子どもたちに職業としての自動車整備士の魅力を伝え、保護者にも役割の重要性を訴える意図がある。さらに、JMS 2025開催期間以降も9月から各地で子ども向け自動車整備体験イベントが順次開催される。
これら地域イベントは北海道・東北、関東・甲信越、中部・近畿、中国・四国といったエリアで日程や会場が設定され、子どもたちが身近に自動車整備の世界に触れられる機会を提供する。

自動車整備士資格は更新不要で、生涯にわたり活躍できる国家資格。推進協議会は2014年に16の自動車関連団体で発足し、国土交通省と連携したPR活動のほか、各都道府県での人材育成イベントや職場体験の支援を行っている。
JMS 2025および地域イベントを通じて、将来の自動車整備士を目指す子どもたちの育成と日本のモビリティ社会を支える人材確保につなげていく方針だ。