メルセデスベンツは、新型電動ミニバンの『VLE』を2026年前半に世界初公開すると発表した。ティザー写真を公開している。
メルセデスベンツは、スペインのビトリア工場でVLEの先行生産車の製造を開始した。2026年の量産開始に向けた準備が本格化している。
VLEは、新開発のモジュラー式でスケーラブルなバン・アーキテクチャを採用した初の車両となる。リムジンのような走行性能とMPVの多用途性を兼ね備え、最大8席を設定する。
ビトリア工場では量産に向けて大規模な近代化を実施。約5000人の従業員が160以上の研修プログラムを受講し、新しいITスタンダードの統合や新技術・材料の使用方法を習得した。
2026年からビトリア工場では、新型電動VLE、『Vクラス』、『ビトー』、『eビトー』を顧客の需要に応じて柔軟に生産する。VLEは当初電動車として、後に最新の内燃エンジン搭載車も同一ラインで生産される予定だ。
工場では新しいボディショップと完全フレキシブルな塗装工場を新設。組立工場も稼働中の生産を継続しながら大幅に近代化された。人工知能やデジタルツールなど最新の生産プロセスを導入し、初めてメルセデス・ベンツ・オペレーティング・システム(MB.OS)をバンの量産車に搭載する。
持続可能性の面では、2013年から購入電力を完全に再生可能エネルギーで賄い、太陽光発電システムや地熱エネルギーを活用。車両塗装時の廃熱も利用している。
VLEは開発プログラムの主要マイルストーンを達成し、風洞実験では空力性能記録を樹立。シュトゥットガルトからローマまでの長距離走行では15分の充電を2回のみで完走するなど、高い効率性を実証している。