トヨタ自動車とビー・エム・ダブリュー(BMW)が、水素燃料電池車(FCEV)を中心に水素のある豊かなライフスタイルを体感できるイベント『BMW×TOYOTA H2 DAYS』を開催した。
両社は2011年から環境技術で中長期的な協力関係を築き、今回「FCEVの普及」と「水素社会の実現」を共通の目的としてイベントを実施。テーマは「Double the Excitement」とし、水素社会の未来やFCEV技術への理解を深め、未来の新たなライフスタイルの可能性を提案した。
イベントでは、トヨタとBMWの開発責任者によるトークショーが開かれ、双方がFCEVの社会的意義や技術開発状況を語った。トヨタ側からは『クラウン』と『MIRAI』のチーフエンジニア清水竜太郎氏がCO2排出量削減に向けた水素エネルギーの重要性や商用モビリティへのFCEV導入を説明。BMWのペーター・レナート氏は世界各国でテストしてきた実証車両『iX5 Hydrogen』と、2028年に予定する初の量産FCEV『iX5』の生産開始を紹介した。
両社の連携は技術共有や開発効率化につながり、ブランドごとの個性を活かした魅力あるFCEV拡充に寄与する見込みである。トークショーでは参加者からの質問も多く、FCEVのさらなる展開に対する関心の高さがうかがえた。
また、FCEVの特別試乗体験では東京の水素ステーション「TOKYO H2 HUB」に立ち寄り、水素充填の説明や水素焙煎コーヒーの試飲も実施。親子向けの燃料電池ミニカー教室では、子どもたちが水素の仕組みを学びながらミニカーを組み立て走らせ、次世代エネルギーを体感する機会となった。
このイベントは水素エネルギーを身近に感じさせ、水素社会実現へ向けた両社の技術と取り組みを広く伝える内容となった。今後もトヨタとBMWは連携を深め、FCEVの開発・普及に注力していく。